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「ユリゴコロ」 [映画]

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〔2017年/日本〕


レストランを経営する亮介(松坂桃李)は、
婚約者が失踪し、
父親が末期癌と宣告されるなど、
不幸な事が続いている。


ある日、父の家の押し入れから、
表紙に「ユリゴコロ」と書かれたノートを見つけた亮介は、
何気なくそこに書かれた文章を読んでいくうちに
愕然とする。


それは、女性の手記であり、
女性が自分は連続殺人犯だという告白だった。


さらに、読み進めてゆくうちに、
それを書いたのが、
自分の母親・美紗子(吉高由里子)だと気付いた亮介は・・・。





生まれながらの殺人鬼。
サイコパス。


そういった人間はいると思うし、
定期的にこの世に現れて、
事件を起こしてニュースになる。


いや、この物語に出てくる殺人鬼・美紗子は、
生まれながらの殺人鬼だと
明確に表現されているわけではない。
描かれてはいないだけで、
何か原因となる事があったのかもしれない。


ただ、幼い頃からの彼女の言動を見ていると、
やはり、何か持って生まれた要素も
大きいのかなぁという感じで。


そして、この映画の面白さは、
怖いだけじゃない。


美紗子を深い海のような心で愛する、
松山ケンイチ演じる夫が素晴らしい。
この夫婦の場面で、
2回泣いちゃった。


観られたかたなら分かると思うのですが、
特にダムの場面は、
2人の葛藤が見事に描かれていて、
あぁ、どうしたものか、と、
観ていて辛い。


吉高由里子は、とても好きな女優。
自由で今どきな感じがするかと思えば、
ちょっとレトロな役もこなす。


この映画のような、
サイコパスの演技も、
とても良かった。


評価 ★★★★☆

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