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「男はつらいよ お帰り寅さん」 [映画]

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〔2019年/日本〕


寅さんの甥っ子・満男(吉岡秀隆)も、
今はすでに、中年。
彼は、仕事の合間に書いていた小説が認められ、
小説家として独り立ちしている。


満男の妻は6年前に亡くなり、
今は、中学3年生の娘・ユリと2人暮らし。
実家の両親(前田吟・倍賞千恵子)は元気で、
時々、ユリと顔を出したりしている。


最近、満男は、
なぜか、高校時代の恋人・いずみ(後藤久美子)の事を
よく思い出す。
いずみの夢を見たりする。


一方、ヨーロッパで暮らし、
国際難民事務所で働くいずみは、
久し振りに帰った日本で、
書店に寄ったところ、
満男のサイン会が開催されている事を知り、
列に並ぶ・・・。





試写会で観た。


大好きな寅さん。
2009年11月から、2011年5月まで、
1年半かけて、
「男はつらいよ」を
第1作目から最後の49作目まで、
順番に観ていった事は以前に書いたけれど、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2011-05-20
本作は、
1作目が公開されて50年。
そして50作目となる。


49作全部観ておいて良かった(笑)。
何かの映画の続編の試写会に行く時、
慌てて、1作目を観る事はあるけど、
さすがに1週間ほどの間に、49作全部を観る事は無理だものね(笑)。


本作は、
現在の満男を中心とした、
家族たちが描かれ、
その合間に、
回想シーンが流れるという作り。
ほぼ半分は回想シーンかもしれない。


元気だった頃の寅さんが、
例によって、
空気の読めない、あの調子で、
セリフをポンポン言う様子に、
劇場内は爆笑の連続。


当然、私も爆笑したけれど、
それと同時に、とても感激だった。
いくら私が、寅さんを全制覇しているとは言っても、
それはDVDで観たのであって、
劇場の大きなスクリーンで観るのは、
初めてだったから。


それから、観る前に、
「もしかして、寅さんがCGか何かで蘇えるのかなぁ、
それはちょっと嫌だなぁ」と、
それだけ気懸りだったのだけれど、
そういう事がなかったのも、良かった。
亡くなった方を、不自然に蘇らせるくらいなら、
回想シーンの方がずっといい。


ラスト近く、
歴代のマドンナの皆さんが、
次々、思い出の中で現れる。
これは壮観。
なんたって、日本を代表するといっていい女優さんたちが、
それはもう、次から次へと。
きっと、どんな大女優さんも、
「寅さんなら」というお気持ちで
出られたのでしょうね。
もちろん、私が日頃から敬愛する、
若尾文子さん、京マチ子さんのお姿も見られました。


満男といずみの再会シーンは、
本当にドキドキ。
後藤久美子さんの昔の映像が
何度も出てきたけど、
いやー、尋常じゃない美しさ。
もちろん、今でもお美しいけれど、
若い頃のゴクミちゃんは、
美人の条件である、
目の幅の長さとか、目と目の間隔とか、
鼻と唇の間の長さなどなど、
とにかくあらゆるパーツの配置が
パーフェクトだったと聞いたことがある。


そりゃあ、満男も忘れられないわけだわ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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