「抱いて頂戴」 [映画]
〔1961年/日本〕
アマゾンで金鉱を発見し、
一躍大金持ちになった、
綾小路兼持(杉浦直樹)が日本に帰ってきた。
フリーアナウンサーの城みゆき(桑野みゆき)が、
綾小路に帰国理由を尋ねると、
恋人を探すためだと言う。
実際、彼は、50人の女性を集めて、
お見合いパーティーを開くが、
気に入った相手は見つからなかった。
みゆきは、綾小路に強い反発を覚えるが、
同時に、彼に心惹かれていくのを、
自分の中で、強く否定していた。
そんな中、沖縄に取材旅行に出かけたみゆきは、
秘境の村で捕らえられてしまうが、
首領の琉球次郎太に助けられ・・・。
ストーリーは、
あってないような、
ドタバタしたコメディ。
何せ、原作と脚本が、
あの「月光仮面」の川内康範先生。
昨日の、
「快人黄色い手袋」のレビューで、
康範先生の事を書いたばかりだというのに、
こうも連続して、
先生の作品を観る事になろうとは。
縁とは不思議なものだ。
この映画、
時代のせいなのか、
康範先生個人的な考えなのかは
分からぬが、
どうも、恋愛が上手く描けていないような。
ことあるごとに、
「女性は暴力的な男性が好き」という
セリフが出てくる。
暴力を振るうのが男らしいと、
当時は本気で思っていたのかしら。
なんだかなぁ。
それから、話の流れも滅茶苦茶。
沖縄に取材に行った
みゆきが出会った、琉球次郎太、
実はこれ、
綾小路が変装した姿だというのが
あとで分かる。
何で、みゆきの先回りをして、
綾小路がそんな事をしなければならんのか、
意味が分からないし、
そんな手の込んだ事をする理由も分からない。
「月光仮面」なら、
それでも、子どもを騙せたんでしょうけど、
さすがに、
大人向けの恋愛コメディでは、
無理があるのでは(笑)。
評価 ★★☆☆☆