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「アンダー・ユア・ベッド」 [映画]

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〔2019年/日本〕


30歳の三井直人(高良健吾)は、
今までの人生、
誰からも認められる事なく、生きてきた。
たった一人の女性を除いて。


大学時代、一人の友人もいなかった直人に、
声を掛けてくれた、同級生の佐々木千尋(西川可奈子)。
11年後、
千尋の消息を興信所を使って突き止めた直人は、
既に結婚している千尋の家の向かいのテナントを借り、
熱帯魚ショップを始め、
同時に、彼女の生活を監視し始める。


しかし、大学時代、
あれほど生き生きと輝いていた千尋が、
死んだような目をしている事を不思議に思った直人は、
すぐにその理由を知る。


千尋は夫から、毎日のように壮絶なDVを受けていたのだ。
そんなある日、
千尋が店にやってきて、
直人の事を思い出す事なく、
グッピーを買ってゆくが・・・。





え!
あの、イケメン俳優・高良健吾くんが、
女性の部屋のベッドの下に隠れて、
生活を監視するだぁ!?
何という事を!と、
喜んでいいんだか、気持ち悪いんだか、
よく分からない状況を楽しもうと、観に行ったんだけど、


そんなのんきな気持ちはいっぺんにぶっ飛んだ。


というのも、
高良君が恋する千尋の夫のDVが、
もう尋常でない酷さで、
体が固まる。


千尋の体は全身、
痣と傷だらけ。
このままいったら、
殺されてしまう、というくらい。
あの体で病院に行ったら、
医者も驚愕すると思われるような凄さで。


あれを見たら、
高良君のストーカーなんて可愛いもんよ。
いや、あんな酷いDVを、
ベッドの下や、盗聴器で知っていながら、
なんで助けないの!?
とイライラし、
「早く警察に通報しろ!」と、
叫びたくなってしまう。


実際、千尋を助けようと、
高良君は、スタンガンを持って、
待機したりもするんだけど、
いざとなると体が動かない。


そんなヘタレな姿に、
「だからお前は、誰の記憶にも残らないんだよ!
 一生に一度くらい、正義の味方になってみろよ!」と
肩を揺さぶりたくなる。


それにしても、
ストーカーって思っているより大変なのね。


高良君は、千尋夫婦のベッドの下に、
何時間も潜んでいられるようにと、
紙おむつの着用までする。
そっかぁ、確かに何時間もトイレに行けない可能性もあるものね。


それから、人のベッドの下に隠れるって、
真夏や真冬はできないなぁとも思った。
例えば、今のような40度近い猛暑日に、
そんなことをしたら、
熱中症になる事間違いなしだし、
逆に、真冬に冷たい床にずっと横たわっていたら、
凍えてしまう。
見知らぬ他人の死体が
自分のベッドの下から出てきたら、
それこそ、ホラーだわ。


評価 ★★★★☆

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23区内全駅制覇・飯田橋駅 [23区内全駅制覇]

【23区内全駅制覇・各駅編】


第3回目の掲載は、
 ・JR中央線
 ・東京メトロ東西線
 ・東京メトロ有楽町線
 ・東京メトロ南北線 
 ・都営大江戸線
「飯田橋駅」です。


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飯田橋駅はとても広いのですが、
今回はB2a出口から外へ出ました。


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階段を昇り切ると、すぐ目の前にある、
「Canal cafe」。


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外堀に向いたデッキ席に座りました。
真夏の夕方だというのに、
めちゃくちゃ気持ちいい。


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中途半端な時間のせいか、
お客さんも殆どいません。


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外堀と、
中央線がひっきりなしに走るのを見ながら、
ピザを食べました。


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飯田橋というより、神楽坂。


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牛込橋から外堀を見ると、


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こんな感じ。


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そして、外堀の対岸に行くと、
中央線が目の前を走っています。





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※今まで行った駅のリンク集です。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2010-09-22-13

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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 貼り付けておきます。


2018年の4月から12月まで、
「23区内全駅制覇」というカテゴリーで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2010-09-22-12
路線ごとに、駅名表示板を並べて、
掲載していたのですが、
次は「2周目」という事で、
今度は各駅の周辺を、もう少しゆっくり歩いてみたいと思います。


条件は特にないのですが、
駅周辺の雰囲気や建物を見たり、
それから、お食事かお茶ができればいいな、
と思っています。

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「デビルズ・ノット」 [映画]

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〔2013年/アメリカ〕


1993年。
アーカンソー州ウエストメンフィスで、
3人の小学生が惨殺される。


警察はすぐに、
3人の10代の若者の取り調べを始める。
3人は日ごろから、
悪魔を崇拝し、
ヘヴィメタルを好み、
事件の犯人にはうってつけの人物像だ。


しかし、私立探偵のロン(コリン・ファース)は、
3人の犯人説に疑問を覚え、
独自に調査を開始する。
調べれば調べるほど感じる違和感は強まってゆく。


実は同じ事を感じている人物がもう一人いた。
被害者の少年の母親の1人・パム(リース・ウィザースプーン)だ。
彼女は毎回裁判を傍聴するが、
なんだかスッキリしない。
息子を殺した犯人は憎いが、
本当にあの3人がやったのか・・・。





とても面白いのに、
なぜこんなにも評価が低いの?と思いながら観ていて、
きっとオチに納得がいかないのだろうと想像していたら、
案の定。


これは、実話だそうで、
アメリカでは、「ウエスト・メンフィス3」と呼ばれる
有名な事件なのだそうだ。
不勉強な私はそれを知らなかったけれど、
これから観る方がいるなら、
先に少し知識を頭に入れてからの方がいいかもしれない。


1993年といえば、
ついこの間の事のようだけれど、
こんな最近でも、
警察の捜査があれほど杜撰なのかと、
その事に驚く。


警察は、最初から3人の若者が犯人という前提で
捜査をしてしまい、
世論がそれに乗っかるという構図。
3人は不良だから、
悪魔を崇拝しているから、
変な音楽を聴いてるから、
という理由だけで。


しかも、
事件が起こったと思われる時間の直後に、
ある店から、「トイレに血まみれの黒人男性がいる」と
通報があったにもかかわらず、
警察はそれを重視せず、
さらに、採取した血液サンプルを紛失するという
信じられないミスをしている。
しかしそれも、
「どうせ犯人は若者たちなんだから、どうでもいいでしょ」
みたいな空気になっちゃってるし。


実話なのでネタばれしちゃうと、
結局、若者3人は裁判で有罪となり、
投獄される。
アメリカでは、「最悪の冤罪事件」と言われているらしい。


ラストのテロップに、ゾッとする。
ある人物が真犯人であるかのような文字が流れ、
その確たる理由も書かれてある。
それが本当だとしたら、
犯人は人を3人も殺しておきながら、
他人に罪をなすりつけ、
のうのうとこの世を生きていることになる。


ただ、そのラストを鵜呑みにしてもいけないと思う。
映画は、どちらかというと、
若者たちが犯人でないという前提で作られていて、
観る者には、上に書いたように、
ある人物が犯人だと思わせるように
誘導されている。


では、その人物が犯人でなかったらどうなるのか。
映画で、あたかも犯人であるかのように描かれ、
その映像は永遠に残り、
何の関係もない日本人の私まで観ている。


もっと事件について知らないと駄目だな。
これから調べてみます。


評価 ★★★☆☆

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「かぞくはじめました」 [映画]

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〔2010年/アメリカ〕


パンの店を経営するホリー(キャサリン・ハイグル)は、
もう何年も恋人がいない独身女。
そんな彼女を見かねた親友夫妻・ピーターとアリソンは、
エリック(ジョシュ・デュアメル)を紹介してくれる。


しかし、2人の出会いは最悪。
デートは中止になり、
2度と会いたくないと思ったのだが、
その後も、ピーターたちのイベントで、
度々顔を合わせる事に。


数年後。
ピーターたちに女の子・ソフィーが誕生し、
順風満帆な人生だと思われた矢先、
夫妻が交通事故死。
作成してあった遺言書には、
娘の後見人として、
ホリーとエリックの名前が!


自分たちが引き取らなければ、
ソフィーは施設に送られてしまう。
2人は遺言通り、
ソフィーを育てる決意をする・・・。





東日本大震災があり、
劇場にかかる予定だったのが、
中止になってしまった映画。


当時、劇場に観に行こうと思っていたのだけれど、
あのような大きな災害時に、
のんきに映画がどうのと言っている場合ではなかった。


ただ、今になって観てみると、内容的には中止にする理由が
よく分からなかったので、
ウィキペディアで調べてみると、
「劇場の営業が困難だったため」という事だ。


内容的には、
平凡で他愛ないコメディなんだけど、
ソフィー役の赤ちゃんが、
「反則!」と思えるくらい可愛すぎて、
目が釘付け。


しかも、どのように撮影しているのか分からないけど、
まるで、物語を完全に理解しているかのような演技。
笑っている場面はともかく、
泣いている場面は、
何が悲しくて泣いてるんだろう、
撮影の為に無理矢理泣かされたんじゃないよね、と
心配になるくらい。


親友夫妻が亡くなって、
その子供を託されるなんて、
そんな事、現実にあるんだろうかと思ったけど、
あるという前提で、
自分がホリーの立場だったらどうするか、と考える。


ソフィーはとても可愛いけれど、
もしも引き取ってしまったら、
もう後戻りはできない。


今、ホリーは恋人はいないけれど、
この先、結婚したいと思う相手と巡り合った時、
ソフィーの存在が障害になるかもしれない。


それに、子供を育てるって、
そう簡単にはいかないのは分かってる。
赤ちゃんの時は可愛いけど、
大きくなるにつれ、
反抗やトラブルも起こるだろう。
お金だってかかる・・・。


でも、やっぱり、
私はソフィーを引き取るな。
それは理屈ではなく、
自然に湧く感情。
放っておくという方が無理。


それに、親友夫妻は、
大きな家と、それなりの財産を託してくれているらしい。
経済的にはなんとかなる。
それなら大丈夫(笑)。


犬猿の仲とはいえ、エリックもいるし・・・
って、やっぱりこれは夢物語ね(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「トーク・トゥ・ハー」と「ガープの世界」 [時事]

今年の初め頃、
「10年間、意識不明の女性が妊娠・出産した」というアメリカでの事件を、
ニュースで見た。


介護士の男が、
乱暴した結果の出来事だという。


なんともおぞましく、
気持ちの悪い事件だったが、
私はすぐに、
映画「トーク・トゥ・ハー」を思い出していた。


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2002年のスペイン映画、「トーク・トゥ・ハー」は、
交通事故で意識不明になった、
若く美しいバレリーナ・アリシアが
入院中、介護士のベニグノに妊娠させられてしまう、
という物語。


最悪なのは、
ベニグノは、以前からアリシアにストーカーをしていて、
彼女が事故に遭った時、
チャンスとばかりに、自分から介護を申し出た事。


名匠・ペドロ・アルモドバル監督の作品なので、
それなりに面白く作られてはいるけれど、
ゾッとした事は間違いなく、
忘れられない映画の一つ。




「トーク・トゥ・ハー」が、
妊娠させられる女性を描いた映画なら、
その逆の映画もある。


それは、
1982年のアメリカ映画、「ガープの世界」。

ガープの世界 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2011/10/17
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看護婦のジェニーは昔から、
「男はいらないけど、子供はほしい」という考えで、
ある日、入院してきた、
意識不明の兵士に跨り、
勝手に子供を作ってしまう。
(その後、兵士は死ぬ)
そこで授かった息子にガープと名付ける、という物語。


これを観たのは、
「トーク・トゥ・ハー」よりずっと前だけど、
「トーク・トゥ・ハー」で感じたおぞましさはなく、
「面白い女がいるな」と思ったくらい。


同じ事をしても、
男と女で、
受ける印象がこれほど違うというのも面白い。


もちろん、今、現実にこんな事があったら、
女性からのセクハラという事で糾弾されるんだろうけど、
女が黙ってさえいれば、
誰にも分かりゃしない。


どんなに男女平等が叫ばれる世の中になっても、
やっぱり男と女は違う。
平等は当然なんだけど、
何でもかんでも同じ土俵に、
というのは違う気がする。


だから何、というわけではないけれど、
2つの映画の違いを面白く思い、
記してみたくなりました。

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