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「火口のふたり」 [映画]

kakonofutari.jpg
〔2019年/日本〕


永原賢治(柄本佑)は、
従妹・直子(瀧内公美)の結婚式に出席するため、
秋田に帰省する。


数年ぶりに再会した賢治に、
直子は、
2人が全裸で絡み合った写真を見せる。
そう、かつて2人は恋人同士だったのだ。


直子は、結婚前に一度だけ、
賢治と性交したいと懇願し、
賢治はその願いに応える。


けれど、
濃密に絡み合った日々が
記憶から蘇り、
一度だけの関係だったはずが、
直子の婚約者が出張から帰るまでの5日間、
2人はずっと抱き合う事に・・・。





試写会で観た。


人間の三大欲、といえば、
食欲、性欲、睡眠欲だと言われているけれど、
この映画こそ、
この3つだけで成り立っている映画。


なにせ、余計な贅肉が削ぎ落されたように、
登場人物は、
2人だけ。
あとは、電話での声と、
通行人のような人たちが出てくるくらい。


私は数えていなかったけど、
どうやら性交の場面は14回あるらしい。
確かに、観ている間、
柄本さんも瀧内さんも、
殆ど服を着ていなかったような(笑)。


あとは、いつも何か食べている。
そして、眠っている。
欲望に忠実って、こういう事か(笑)。


ラスト近くで、
日本の将来にも関係するような、
とても大きな出来事が起こるんだけど、
私に言わせると、
結果的に、それって、
2人にとって、
めちゃくちゃハッピーエンドじゃない?


その出来事が、
直接2人に関係するわけじゃないけど、
「風が吹けば桶屋が儲かる」的に。
あれで、もう、2人はずっと一緒にいられるじゃん。
羨ましいような流れだわ。


上映後、
柄本佑さん、瀧内公美さん、荒井晴彦監督による
舞台挨拶があった。

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あれだけ性交のシーンが多いと、
撮影している時、
一体どんな感じなのかと、
とても気になったけど、


脚本には、
「ここで手を回す」とか、
「ここでキスをする」などと、
細かく指示が書いてあったそうで、
なんだか、ホッとする。
あぁ、あれは演技だったのね、と。
(当たり前だ(笑))。


それから、
柄本さんは、この映画と、
「アルキメデスの大戦」の撮影が平行して行われたせいで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2019-07-17
坊主頭になっており、


劇中、坊主頭にした理由を、
瀧内さんに説明するセリフを考えねばならず、
「戦艦大和の映画のエキストラをするため、というのはどうだろう」
という案が出たけれど、
「いくらなんでも、それは駄目だろ」という結論になったと話され、
大笑いだった。


内容が内容だけに、
いつまでも余韻の残る映画。


評価 ★★★★☆

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