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「永遠に僕のもの」 [映画]

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〔2018年/アルゼンチン〕


1971年。
17歳の少年・カルリートス(ロレンソ・フェロ)は、
罪悪感というものがなく、
金持ちの家に忍び込んでは、
窃盗を繰り返している。


ある日、学校で、
ラモン(チノ・タリン)と知り合ったカルリートスは、
ラモンと、ラモンの父親の3人で、
猟銃店や、宝石店に
盗みに入るようになる。


やがて、カルリートスは、
窃盗だけでなく、
人殺しをするようになり、
その数はどんどん増えてゆき・・・。





試写会で観た。


これは、1970年代に、
アルゼンチンで実際に起こった事件を描いた実話だそうで、
連続殺人をしていたのが、
17歳の少年、
それも、とびきりの美しい少年だったことから、
国中が大騒ぎになったという。


それにしても、
犯罪を繰り返す、カルリートスの、
罪悪感の無さには驚く。


窃盗にしても、殺人にしても、
物怖じするという事がなく、
まるで日常の事のように、普通にやってのける。
相当な悪だと思われる、
友人のラモンの父親がビビるくらいに。


少し前に、
松本人志氏が、
ある事件の犯人について、
「人間の不良品」云々と発言して、
物議を醸したけれど、
まぁ、不良品という表現はともかく、
この映画を観ると、
生まれながらのモンスターというか、
サイコパスというか、
そういう人が一定数輩出されてしまうのは、
仕方がないのかも、と思わされる。


親の、子育ての問題でもなさそうだ。
カルリートスの両親は、
大変に真面目で、
カルリートスの事を、
とても気に病んでいる。
あんないい両親から、
なんであんな息子が、と不思議なくらい。
母親の胎内で細胞分裂している段階から、
そういう子が育っていたとしか思えないような感じ。


で、内面が、
そんなとてつもないモンスターだというのに、
見た目は、
まるで天使のようなカルリートス。
なにせ、この映画の原題は、
「THE ANGEL」よ。


で、そんな天使のようなカルリートスを演じているのが、
アルゼンチンの新人俳優・ロレンソ・フェロ。


うーん、確かに可愛い。
クルクルの巻き毛に
ベビーフェイス。
私好み(笑)。


ラストは衝撃。
モンスターには、
モンスターなりの対応をしなけりゃ
駄目って事なのでしょうね。


評価 ★★★☆☆

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