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「トーク・トゥ・ハー」と「ガープの世界」 [時事]

今年の初め頃、
「10年間、意識不明の女性が妊娠・出産した」というアメリカでの事件を、
ニュースで見た。


介護士の男が、
乱暴した結果の出来事だという。


なんともおぞましく、
気持ちの悪い事件だったが、
私はすぐに、
映画「トーク・トゥ・ハー」を思い出していた。


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2002年のスペイン映画、「トーク・トゥ・ハー」は、
交通事故で意識不明になった、
若く美しいバレリーナ・アリシアが
入院中、介護士のベニグノに妊娠させられてしまう、
という物語。


最悪なのは、
ベニグノは、以前からアリシアにストーカーをしていて、
彼女が事故に遭った時、
チャンスとばかりに、自分から介護を申し出た事。


名匠・ペドロ・アルモドバル監督の作品なので、
それなりに面白く作られてはいるけれど、
ゾッとした事は間違いなく、
忘れられない映画の一つ。




「トーク・トゥ・ハー」が、
妊娠させられる女性を描いた映画なら、
その逆の映画もある。


それは、
1982年のアメリカ映画、「ガープの世界」。

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看護婦のジェニーは昔から、
「男はいらないけど、子供はほしい」という考えで、
ある日、入院してきた、
意識不明の兵士に跨り、
勝手に子供を作ってしまう。
(その後、兵士は死ぬ)
そこで授かった息子にガープと名付ける、という物語。


これを観たのは、
「トーク・トゥ・ハー」よりずっと前だけど、
「トーク・トゥ・ハー」で感じたおぞましさはなく、
「面白い女がいるな」と思ったくらい。


同じ事をしても、
男と女で、
受ける印象がこれほど違うというのも面白い。


もちろん、今、現実にこんな事があったら、
女性からのセクハラという事で糾弾されるんだろうけど、
女が黙ってさえいれば、
誰にも分かりゃしない。


どんなに男女平等が叫ばれる世の中になっても、
やっぱり男と女は違う。
平等は当然なんだけど、
何でもかんでも同じ土俵に、
というのは違う気がする。


だから何、というわけではないけれど、
2つの映画の違いを面白く思い、
記してみたくなりました。

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