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「愛のうず潮」 [映画]

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〔1962年/日本〕


武彦(平田昭彦)と綾子(新珠三千代)は、
結婚5年の夫婦。
武彦は仕事に忙しそうで、
綾子は淋しい気持ちを、
趣味のろうけつ染めで癒している。


実は武彦は、
社長の姪で、専務秘書をしている夏江(草笛光子)と
不倫している。
夏江は会社の情報に詳しく、
武彦に色々な事を教えてくれるので役に立つのだ。


そんなある日、
綾子は、ろうけつ染め教室に写真を撮りにきた
カメラマン・香川(三橋達也)と出会う。
綾子の美しさに惹かれた香川は、
綾子の不幸な境遇を知り、
自分なら彼女を幸せにできるのに、と思うようになる。


武彦に、夏江の事を問い質した綾子は、
言い争いになり、
京都の実家に帰る。
すると、
夏江の運転する車に乗った武彦が事故で、
怪我をしたとの連絡が入る・・・。





グズグズグズグズグズグズグズグズした、
新珠三千代さんが
歯痒くてたまらない。


彼女の夫・平田昭彦さんは、
冷酷で、
「嫁なんて、女中と同じ」みたいな事をほざいて、
新珠さんに優しい言葉の一つも
かけてやりはしない。


元々、2人は、
大恋愛の末、結ばれたというわけでもなさそうだし、
もういいじゃん、
そんな嫌な男、
「YOU、見切りつけちゃいなよ」と、
どこかのアイドル事務所の社長みたいな事を言いたくなる(笑)。


しかも、
その平田さん、
愛人の車に乗っていて、
事故を起こしただぁ?
あぁ、別れるのに、
こんな都合のいい理由ってあるだろうか。
チャンスよ、チャンス。


でも、新珠さんは迷う。
つまり、
「貞女、二夫にまみえず」
という事らしい。


こうなると、
もう、現代とは価値観も何も違いすぎて、
私がいくら、
スクリーンの前でヤキモキしても、
仕方ない。
もう、好きにしなよ、と(笑)。


名画座で観た、この映画、
フィルムが劣化していて、
最初から最後まで、
画面がピンク色で、
元が、モノクロなんだか、カラーなんだかも分からなかったし、
ずっと細かい雨のような傷がついていた。


でも、私は逆に、
そんな作品が観られて嬉しかった。
このままいけば、
そのうち、観られなくなる。
観ておいて良かった、って。


評価 ★★★☆☆

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