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「花いちもんめ。」 [映画]

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〔1985年/日本〕


元大学教授で、現在は、松江の歴史資料館で働く、
鷹野冬吉(千秋実)は、
ある日、大切な縄文土器を床に落とし、
粉々に割ってしまう。
それが全ての始まりだった。


資料館で、「勇退」を勧められた冬吉は、
それが体のいい「クビ」だと悟り、
ショックを受ける。
ある日、孫と出掛けた彼は、
洞窟の中で、動けなくなってしまう。


長男・治雄(西郷輝彦)の妻・桂子(十朱幸代)の付き添いで、
診察を受けた冬吉は、
アルツハイマーだと診断される。
冬吉の面倒は、妻の菊代(加藤治子)が看るつもりでいたが、
菊代は心臓病で入院してしまい、
冬吉は治雄の家に引き取る事になる。


その日から、
桂子の壮絶な介護が始まる・・・。





私が図書館内でしている、
映画上映ボランティアにかけた作品。


老人介護という内容のせいか、
満席。
上映後も、お客様数名から、
「良かった」
「考えさせられる」などのご意見をいただく。


私は、この映画について、
何か言える立場ではない。
同じ経験をしていない者が何を言っても
机上の空論なだけで、
何ら説得力がない。


ただ、一つだけ。


痴呆の進んだ千秋実が、
妻や、息子や娘がいる場で、
息子の嫁の十朱幸代とキスをしたと言い出す。


皆が仰天していると、
十朱幸代が、
「本当に、ちょっと軽くなんですぅ」と言う。


実際、それはとても軽く、
いやらしい場面ではなかったけれど、
でも、
そんな事を馬鹿正直に話す必要があるのだろうか。


そのせいで、
姑・加藤治子はショックを受けて、再び倒れ、その後死ぬ。
夫・西郷輝彦は、それ以上の事があったのではないかと疑う。


ボランティアのお友達とも、
その部分について話し合ったけど、
「していない」で押し通す、という意見でまとまる。


人は咄嗟の時に、
機転を利かせる能力も必要だなと
考えさせられた場面。


評価 ★★★☆☆

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