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「想い出のかたすみに」 [映画]

omoidenokatasumini.jpg
〔1975年/日本〕


女子大生の笹原未知(檀ふみ)は、
彼女の兄の妻の弟・津村隆夫(中村雅俊)を
意識しているが、
しかし、口を開けば喧嘩ばかり。
2人の関係は、
「親戚」としか言いようがない。


ある日、隆夫は、姉夫婦から、
2年間のアメリカ赴任の間、
自宅マンションに住んでほしいと頼まれる。
隆夫は快諾するが、
未知が、その権利を自分に譲ってほしいと言い出し、
また揉める。


隆夫がマンションにいると、
姉の友人の真田亮子(浅丘ルリ子)が訪ねてきた。
姉の不在を告げると、
亮子は倒れてしまい、
隆夫は未知を呼び出し、
看病を頼む。


隆夫は回復した亮子に惹かれてゆく気持ちを
抑えられず・・・。





これは何という事か。
「カースケ」と「大嫌い」の共演じゃないか。
凄い!


といっても、
多くの方には、何の事だから分からないと思います。


私がDVDで何度も繰り返し観ている、
大好きなドラマ、「俺たちの旅」で、
中村雅俊演じる「カースケ」と、
彼が「大嫌い」とあだ名を付けた女・檀ふみとが
映画で主演してるって事が、
とても感激で。


しかも、この映画での、中村雅俊の役名、
「津村隆夫」って、
「俺たちの旅」での、
中村雅俊の「津村浩介」と、
彼の親友・田中健演じる「中谷隆夫」の名前を
くっつけただけの安易さ・・・


・・・と、ここまで書いて、
万が一のために、
調べてみたら、
それは大きな間違いなのが分かった。


この映画、
「俺たちの旅」より半年も前に公開されている。
役名は、ドラマの方がパクっている事になる。
(偶然かもしれないが)


まぁ、どっちでもいいや。
「カースケ」と「大嫌い」が一緒に映っているだけで、
私にはとても嬉しい事だ。


今日は、いつにも増して、
どーでもいい内容だなぁ(笑)。
重要な浅丘ルリ子の存在も
どっか行っちゃってるし(笑)。


「俺たちの旅」がお好きな方なら、
こんな内容になってしまう気持ちを
分かっていただけるのではないかと
勝手に信じています(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「ガール・オン・ザ・トレイン」 [映画]

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〔2016年/アメリカ〕


離婚し、酒に溺れがちな
レイチェル(エミリー・ブラント)の楽しみは、
通勤電車の窓から、
「理想の家」の「理想の夫婦」の姿を見る事。


その家のすぐ近くには、
別れた夫と、現在の妻が、
生まれたばかりの子供と暮らしている。


ところが、ある日、
レイチェルが、いつものように「理想の家」を見ると、
「理想の妻」がベランダで、夫でない男と抱き合っている姿があり、
衝撃を受ける。


どうしても気になった彼女は、
翌日、駅を降り、
「理想の家」に向かうが、
途中で記憶をなくす。


気が付くと、怪我をして、
自宅で倒れていたレイチェル。
その後、「理想の妻」が遺体で発見され・・・。





これは、めっちゃ楽しみにしていたにも関わらず、
劇場に行く時間がないうちに、
都内での上映が終わってしまい、
DVD待ちかなと、劇場鑑賞を諦めかけていた映画。


なにせ、「5時に夢中」で、
中瀬ゆかりさんが大絶賛されていたり、
ご覧になったブロガーさんが、
高得点を付けていたり、
世間の映画サイトでも、
大変に評価が高くて、
すぐにでも観たかったのだけれど。


正月休みは劇場に行きまくるぞ!と思い、
(毎年の事だが(笑))
上映作品をチェックしていたら、
今になって、池袋の劇場にかかる事を知り、
すぐに出掛けた、というわけだ。


で、やはり、評判通りに面白かった。


夫と悲しい離婚をし、
今はアルコール依存症の主人公が、
電車の窓から見る、
「理想の家」の「理想の妻」の死を、
勝手に捜査する、という物語。


この映画の中心となるのは、
3人の女。


・夫に捨てられた主人公
・夫の現在の妻
・理想の家の妻


この3人の誰もが、
なんだか薄幸そうなのがたまらない。
3人が3人とも、
ここ数年、心から笑っていないように
お見受けする。


そして、彼女たちを取り巻く男たちの
「なんだかなぁ」感がハンパなくて。


「理想の妻」を殺した犯人が誰なのかが、
この映画のテーマなわけだけど、
私って鈍いのね。
私の中の犯人候補に、犯人は入っていなかった(笑)。
これじゃ、刑事にはなれそうにもないわ。


とにかくあまり詳しくは書けないけど、
面白かった。


教訓。
酒は飲んでも、飲まれるな。


評価 ★★★★☆

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「女の一生」 [映画]

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〔1962年/日本〕


明治時代。
16歳の布引けい(京マチ子)は、両親を亡くし、
叔父の家でやっかいになっていたが、
邪魔者扱いされた挙句、追い出される。


夜道を彷徨っているうちに、
金持ちの堤家の、
明かりと、賑やかな人の声に惹かれ、
フラフラと庭に入ってしまったけいは、
次男の栄二(田宮二郎)に声を掛けられ、
そのまま、堤家で暮らす事になる。


けいの頭の良さを見込んだ、
女当主・しず(東山千栄子)は、
けいと、長男の伸太郎(高橋昌也)を結婚させて、
家業の堤商事を継いでほしい願う。
けいは、栄二と愛し合っていたが、
恩のあるしずに逆らう事はできず、それを了承する。


伸太郎との間に女の子が生まれるも、
もともと伸太郎を愛していないけいは、
仕事に没頭、
会社は大きく成長するが・・・。





現在、新宿の角川シネマで開催されている、
「溝口健二&増村保造 映画祭」。
企画を知った時は、
嬉しくて、ウキウキしたけれど、
上映作品42本中、
未見なのは、4本しかなかった。
そのうち、レンタル店にないのが2本。


過去に観た作品をもう一度観るのも映画の醍醐味だけど、
それはもっと年を取った時の楽しみにとっておきたい。
今はまだ、一本でも多く未見の映画を観たい。


というわけで、観にいったのが、
2本中の1本である、
この、「女の一生」。


「女の一生」というタイトルの映画を検索してみると、
少なくとも7本の作品がある事が分かった。
洋画2本に、邦画5本。
どれも、同じ内容というわけではないらしい。
世間は、「女の一生」をそんなに描きたいのか?
「男の一生」は描かなくていいのか?(笑)。


で、この映画。
京マチ子が、16歳から58歳までを演じるという、
いわゆる大河ドラマのような作り。


孤児だった京さんが、
大きな会社を経営する堤家の嫁になって、
ダメダメな堤家の子供たちを差し置いて、
一番偉くなってしまうというのだから、
ある意味、大映らしい展開。


なにせ、堤家の子供たちは、
中年になっても、
京さんから生活費をもらっているという有り様で、
誰の会社なんだか分かりゃしない。
そのくせ、京さんに不満ばかり言っている。


一人の人間が、
あまりに出来過ぎると、
他の者は、頼り過ぎて、
腑抜けのようになってしまうという、
いい例なのかもしれない。


増村保造監督らしく、
全員の演技が大仰な上に、
話がどんどん進む。
気が付くと、子供は大人になり、
主要人物たちは老けている。


田宮二郎さんの老けメイクには、
感慨無量。
彼が生きていたら、
あんな風な、イケメンのおじいさんになっていたんだろうなぁと思うと、
若くして亡くなったのが本当に惜しい。


それから、
もう、まったく話が逸れるけど、
「男の一生」という映画はないのかと
検索してみたら、
「或る男の一生」というタイトルが出てきた。


で、よく見てみると、この「或る男~」、
原題が、
「THE GREAT GATSBY」。
「華麗なるギャツビー」ではないか。


「華麗なる~」が、
ロバート・レッドフォードやプリオの前にも、
映画化されているとは、
初めて知った。
うー、観たい観たい観たい!


で、さらに調べていくと、
なんという事だ。
この映画、
「著名な“ロストフィルム”の一例」として知られているという。


ショック。
観たいのに、永遠に観る事ができない映画。
残念すぎる。


京マチ子さんの「女の一生」から、
思わぬ流れに発展してしまった。


評価 ★★★☆☆





追記


リクエストがありましたので、
増村保造監督の作品のリストを載せました。


(★は観た作品)
(先日、未見作10本と書いたあと1本観ましたので、残り8本です)
(「暖流」は、今回の映画祭で上映されます)


★くちづけ(1957年)
★青空娘(1957年)
 暖流(1957年)
★氷壁(1958年)
★巨人と玩具(1958年)
★不敵な男(1958年)
★親不孝通り(1958年)
★最高殊勲夫人(1959年)
★氾濫(1959年)
★美貌に罪あり(1959年)
★闇を横切れ(1959年)
★女経 第一話 耳を噛みたがる女(1960年)
★からっ風野郎(1960年)
★足にさわった女(1960年)
★偽大学生(1960年)
 恋にいのちを(1961年)
★好色一代男(1961年)
★妻は告白する(1961年)
★うるさい妹たち(1961年)
★爛(1962年)
★黒の試走車(1962年)
★女の一生(1962年)
★黒の報告書(1963年)
 嘘(オムニバス・第1話プレイガール)(1963年)
 ぐれん隊純情派(1963年)
 現代インチキ物語 騙し屋(1964年)
★女の小箱より 夫が見た(1964年)
★卍(1964年)
★黒の超特急(1964年)
★兵隊やくざ(1965年)
★清作の妻(1965年)
★刺青(1966年)
★陸軍中野学校(1966年)
★赤い天使(1966年)
★妻二人(1967年)
★痴人の愛(1967年)
★華岡青洲の妻(1967年)
★大悪党(1968年)
★セックス・チェック 第二の性(1968年)
★積木の箱(1968年)
★濡れた二人(1968年)
★盲獣(1969年)
★千羽鶴(1969年)
★女体(1969年)
★でんきくらげ(1970年)
 やくざ絶唱(1970年)
★しびれくらげ(1970年)
★遊び(1971年)
★新兵隊やくざ 火線(1972年)
★音楽(1972年)
 御用牙 かみそり半蔵地獄責め(1973年)
★悪名 縄張荒らし(1974年)
★動脈列島(1975年)
★大地の子守歌(1976年)
★曽根崎心中(1978年)
 エデンの園 Il giardino dell'Eden(1980年)
★この子の七つのお祝いに(1982年)

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「ドント・ブリーズ」 [映画]

DONTBREATHE.jpg
〔2016年/アメリカ〕


10代の少女・ロッキー(ジェーン・レヴィ)、
ロッキーの恋人・マニー(ダニエル・ゾヴァット)、
そして友人のアレックス(ディラン・ミネット)は、
金持ちの家に忍び込んでは、
盗みを繰り返す3人組。


ある日、大変な情報が入ってくる。
街はずれの一軒家に住む、
盲目の老人(スティーヴン・ラング)が、
大金を隠し持っているというのだ。


彼らは当然、
その金を頂こうと考える。
相手は目の見えない障害者だ。
「仕事」は簡単に終わるだろう、と。


ところが、それは甘かった。
老人は目が見えない分、
鋭い聴覚を持ち、
ロッキーたちを追い詰める。
さらに、退役軍人という事もあり、
人を殺すことにも慣れているのだ・・・。





めちゃくちゃ怖い。
そして、面白い。
大して大きくもない一軒家だ、
そこから出るくらい簡単だろうと思うが、
それが難しい。
盲目の老人に閉じ込められ、
どうしても出られず、
痛めつけられる若者たち。


オカルト的な話でなく、
現実にありそうだから、
感情移入もしやすく、
恐怖も増す。
だって、爺さんの強さったらない。
それに、やっつけてもやっつけても、
復活する。


主人公のロッキーは、
家庭に問題を抱えていて、
どうしてもお金が必要な事を観客は知っている。
だからと言って、
盗みをするのは、
絶対にいけない事だけれど、
ちょっと応援したくなるのも事実。


途中、この爺さんには、
とんでもない秘密がある事が分かる。
詳しくは書けないけど、
変態というか、おぞましいというか、
ぎゃーって感じの(笑)。


詳しく書けないから、
多くの方に観てほしいなぁ。
なんか、映画会社の回し者みたいだけどさ(笑)。


これ、続編ができるって本当なんだろうか。
どんな話になるんだろう。
その時は、また観に行っちゃうかも。


評価 ★★★★☆


追記です。


裏・市長さん
ponnta1351さん
ペタッキさん
mozさん
tommy88さん
donさん
Mitchさん
green_blue_skyさん
hatumi30331さん
mituさん


皆様、コメントありがとうございます。
とても嬉しい気持ちで、読ませていただきました。


ただ、諸事情あって、この映画だけ、
コメント欄を閉じる事にいたしました。
お一人お一人にお返事をしたいのですが、
それができず、
本当に申し訳ありません。
これからもよろしくお願いいたします。

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「サザエさんの新婚家庭(スイートホーム)」 [映画]

sazaesannosweethome.jpg
〔1959年/日本〕


念願叶い、やっとマスオさん(小泉博)と
結婚したサザエさん。
住む家が見つかるまで、
礒野家の二階で暮らす事にしたが、
これが大きな間違いで。


新婚だというのに、
中々2人きりになれなくて、
ストレスがたまるばかりの彼ら。


さらに、舟が入院してしまい、
サザエさんは、
てんてこ舞い。


そんな中、サザエさんは、
マスオさんが美しい女性と一緒に歩いている所を
目撃してしまい・・・。





シリーズ6作目。


サザエさんとマスオさんの新婚生活が
描かれるわけだけれど、
マスオさんがあまりに可哀想で、
観ていられなかった。


2人は、礒野家に間借りしているおかげで、
すぐに二階にカツオやワカメが上がってくる。
内緒でお菓子を食べようにも、
それも見つけられる。


さらに、
マスオさんがサザエのために買ってくれたテレビは、
近所の人が集まって来て、
大勢で観ている始末。


サザエは、自分の家だからいいけど、
マスオさんは辛そうだ。
やっと結婚できたのだから、
もっとイチャイチャしたいだろうに。


大体、この、サザエという人は、
断るという事が出来ないのであろうか。


マスオさんが一緒に出掛けようと誘っても、
「でもぉ、カツオとワカメが付いてくるからぁ」って。
「今日は2人で出掛けるのだから、あなたたちは連れていけない」と
ピシッと言えばいいではないか。


波平と舟にしても、
もっとマスオさんに気を遣って、
カツオとワカメに注意すればいいのに。


そんなこんなで、
温厚なマスオさんが、
段々不機嫌になる。
当然の事であろう。


なんでこんなコメディを
イライラしながら観ているんだ、私は(笑)。
多分、こういう展開は、
性に合わないのだろう。


ラストは、社宅が当たって、
2人は引っ越してゆく。
なんだかホッとする。


評価 ★★★☆☆

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