SSブログ

「しなの川」 [映画]

shinanogawa.jpg
〔1973年/日本〕


昭和3年。
朝田竜吉(仲雅美)は、
信濃川上流の高野家に丁稚奉公に出た。
高野家には、16歳の美しい娘・雪絵(由美かおる)がおり、
いつしか2人は恋に落ちる。


しかし、雪絵は父親の方針で寄宿学校に入れられ、
そこの国語教師・沖島雄介(岡田裕介)と親しくなる。
沖島は校長から注意を受け、
雪絵は家に連れ戻されるも、
沖島と駆け落ちする。


沖島との恋が終わり、
実家に戻った雪絵を、
人々は
「母親ソックリの男好き」と噂した。
雪絵の母親は、
雪絵が幼い頃、家を出て、
消息不明なのだ。


雪絵は、母が佐渡島にいるとの噂を聞き、
会いに行くが・・・。





「しなの川」「由美かおる」と聞けば、
おそらく、大多数の方が
エロ方面を想像する事だろう。
私もそうだった(笑)。


確かに、由美かおるさんのヌードシーンはある。
でも、それは1回だけだし、
特にいやらしさを感じる場面ではなかった。


それに、物語も悪くはない。
由美かおるさんには
淫蕩な血が流れている、というけれど、
私の中で、淫蕩ってのは、
不特定多数の男と関係する女ってイメージだから、
特に彼女がアバズレだとは思わない。
彼女は恋をする時は、いつも真剣だもの。


恋の相手が、竜吉から沖島に変わったのだって、
それほど驚く事ではない。
彼女はまだ16歳よ。
16歳で、生涯の相手を決められる人なんて
ほんの少数でしょ。
そもそも、竜吉との事は、
ただの淡い初恋だ。
初恋が成就しないなんて、当たり前の事だ。


母親が番頭と駆け落ちしたのは、
確かに良い事とは言えないけど、


でも、映画を観ていただければ、
その理由も納得する。
それは父に理由があるのだ。
あれを見たら、
母親だけを責める事はできない。
あれではいくらなんでも、可哀想だ。


由美かおるさんは、
彼女なりに、最後はちゃんと落とし前をつける。
まぁ、その後の彼女の人生が、
平穏なものとなるのか、
母と同じ道を歩むのかは分からないけれども。


評価 ★★★☆☆

nice!(110)  コメント(12) 
共通テーマ:映画