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「ジュディ 虹の彼方に」 [映画]

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〔2019年/アメリカ〕


1968年。
アメリカを代表する大スター、
ジュディ・ガーランド(レネー・ゼルウィガー)も、
度重なる遅刻や無断欠勤のせいで、
今は落ちぶれ、住む家もなくしてしまう。


ロンドンのクラブに出演するため、
やむを得ず、幼い子供たちを元夫に預け、
旅立つジュディ。


イギリスでのジュディの人気は健在で、
観客はショーに魅了される。
その後、彼女は、
新しい恋も見つけ、
希望の光が見えたようだが、
やはり、
睡眠薬とアルコールからは逃れられず・・・。





試写会で観た。


「オズの魔法使」で知られる、
ジュディ・ガーランドの、
47歳で亡くなるまでの1年ほどの期間を描いた作品。


ジュディ・ガーランドというと、
本当に申し訳ない事だけれど、
私は、
その作品より、
スキャンダルの方を
先に思い出してしまう。


子役の頃から、
太らないようにと、
覚醒剤を使わされ、
厳しい食事制限で、
体は常に空腹状態。


異性関係も奔放だったと読んだ事があるけれど、
どうやらそれは、誇張された話だと、
最近は言われているようだ。


それら全てのきっかけは、
彼女のせいでなく、
彼女を取り巻く大人が、
そうさせてしまったんだと思う。
当時、子役に人権などなく、
金になると分かった途端、
寝る時間も削られて、
働かされる毎日。
そりゃあ、おかしくもなる。


亡くなった時、
娘のライザ・ミネリは、
「母はハリウッドが大嫌いだった」
「母はハリウッドに殺された」
と言ったそうだ。


そんなジュディ・ガーランドを演じているのが、
レネー・ゼルウィガー。
私は、ジュディの映画は、
「オズの魔法使」
「イースター・パレード」
「スタア誕生」
くらいしか観ていないので
似ているのか、そうでもないのか、
よく分からない。


でも、ソックリショーではないのだから、
私はその辺の所はあまりに気にならない。


それより、レネーが、
薬物やアルコールに溺れる、
大女優の役を、
憑依されたように演じていたのは、
凄いと思った。
劇中の歌も、
全てレネーが歌っているとか。


私は、ジュディが、
アルコールや薬物の過剰摂取に苦しみながらも、
「愛のある人」だったことが嬉しい。
特に、子供たちへの深い愛を感じる部分。


大女優の中には、
子どもは生んでもそれっきり、という人もいるけれど、
ジュディはそうではなかったようで、
ホッとする。
多少の、映画的誇張があったとしても。


評価 ★★★☆☆

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