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「初恋」 [映画]

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〔2020年/日本〕


プロボクサーの葛城レオ(窪田正孝)は、
KOされて気を失い、
病院に運び込まれると、
脳に腫瘍ができていて、
余命いくばくもないと告げられる。


一方、父親の借金のカタに売られ、
覚醒剤を打たれながら、
売春をさせられているモニカ(小西桜子)は、
その日、
悪徳刑事・大伴(大森南朋)に連れ出されるも、
父親の幻覚に、パニックになり逃げ出す。


大伴に追いかけられるモニカと遭遇したレオは、
咄嗟に大伴を殴り、
モニカを助ける。


実は大伴は、
日頃から押収した覚醒剤を横流ししており、
その日、
ヤクザの加瀬(染谷将太)と組んで、
大量のブツをいただく計画だったのだ・・・。





試写会で観た。


「初恋」なんてタイトルだから、
何か可愛らしい恋物語かと想像しそうだけど、
とんでもない。


激しいバイオレンスの連続で、
目が離せないし、
ストーリーも、
様々な人間関係が入り乱れて、
めちゃくちゃだ(笑)。


主人公は、ボクサーの窪田正孝と、
シャブ中にさせられ、
監禁されながら客を取らされる小西桜子だけど、
この2人は、ワルではないし、
ルックスも可愛いので、
気の毒だけど、あまりインパクトがない。


それより、ビックリなのが、
ベッキーよ。
いやはや、本当に凄い。
「怪演」と言い切れるくらい、
激しい演技で、
観ていて気持ちいい。


過去に、騒動があって、
優等生のイメージが薄れてしまった彼女だけど、
この映画を観ると、
むしろ良かったんじゃないかと思えるくらい。


もしもあの騒動がなかったら、
彼女は今でも、
優等生のままだっただろう。
人間、本物の優等生なんていやしない。
誰にだって、
黒い部分や、ズルをしてしまう心があるはずで、
それを隠すが上手いか下手かってだけ。
こんな役ができるようになって良かったねと
声を掛けたいような気持ち。


それから、染谷将太も面白かった。
彼も大人しそうな顔して、
結構なワルで
人を、とんでもない方法で殺しても、
顔色一つ変えない。
それどころか、
「やんなっちゃうなー、今日、何人目だよー」と
どこ吹く風。


私は激しいバイオレンスのシーンで
笑ってしまったんだけど、
隣の席の若い女の子が、
目を覆ったり、
ビクビクしているのを
面白く感じていた。


この子がこの映画の感想を書くとしたら、
どんな内容になるんだろう。


そして、笑っている私の事を、
「こんな大人になりたくない」と思っているんだろうなぁ、とも(笑)。
女もいい年になると、
大抵の事は笑い飛ばせるようになるものよ。
なりたくなくてもさ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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