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「ウィーアーリトルゾンビーズ」 [映画]

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〔2019年/日本〕


ヒカリの両親は、バス事故で死んだ。
イシの両親は、ガス爆発で死んだ。
タケムラの両親は、自殺した。
イクコの両親は、殺された。


この4人の子供たちは、
火葬場で出会った。
全員、両親をいっぺんに亡くしたというのに、
これっぽちも泣けなかった。
悲しいという感情がよく分からなかった。


そんな彼らが、
バンドを結成した。
名前は、「リトルゾンビーズ」。
その存在は社会現象になるのだが・・・。





試写会で観た。


ちょっと、今までに観た事のないタイプの映画かも。


主人公は、いきなり両親を亡くした子供たち。
とはいえ、
どの子も、両親からめちゃめちゃ愛されていた、
という感じではなく、
両親が死んだからって、
別に悲しくもなく、
それより、ゲームの方が大事、みたいな。


そう、とにかく、全編、
ゲーム感覚で物語が進んでゆく。
画面もそうだし、
電子音も殆ど途切れない。


そんな子供たちが、
バンドを結成するんだけど、
そのデビュー曲というのが、
耳に残って離れない。
すごくいい。


上映後、長久允監督による、
トークショーがあったのだけれど、

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ボーカルの二宮慶多くんは、
一応、歌の練習らしき事をしてみたけれど、
あまり上手くなりすぎるのが嫌で、
「もう練習しないで」と言ったそうだ(笑)。


たしかに、プロが歌ってるみたいじゃない感じが、
逆に、めっちゃ心に残る。
本当に、このメンバーで、
バンドデビューしたら面白いのに。
監督さんからのメッセージで、
公式MVをyoutubeにアップしたので、
ぜひ観てみてください、との事です(笑)。


こう言うのを観ると、
「今の子は」みたいな事を言いたくなるけど、
自分だって、
子供の頃、夢や希望があったかといったら、
大して何もなかった。


この子たちから、
ゲームとケータイを引けば、
自分もこんなものだったような気もするし。


監督さんが、
ヘラヘラ生きていたっていいじゃないかと言われて、
すっかりその気になった(笑)。
自分に都合のいい意見だけ、
取り入れる女(笑)。


評価 ★★★☆☆

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