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「リトル・ランナー」 [映画]

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〔2004年/カナダ〕


1953年。
14歳のラルフ(アダム・ブッチャー)は、
たった一人の肉親で、最愛の母が
重い病気に罹っている事を悩みながらも、
元気に生きる少年。


ついに母が昏睡状態となり、
「奇跡」が起こらない限り、
回復は見込めないと医者から宣言されたラルフは、
学校の教師で、神父でもあるヒバート(キャンベル・スコット)が、
「ボストンマラソンで優勝するなんて奇跡だ」という言葉に反応する。


自分がボストンマラソンで優勝すれば、
奇跡が起こり、
母は目を覚ます。
そう考えたラルフは、
マラソンの特訓をするようになる。


実はヒバートは、
過去にマラソンの記録を持つ選手で、
ラルフの練習を見てくれるようになる。
おかげで彼は地元のレースで優勝する。


ボストンマラソンが近づいてきた。
しかし、校長はその出場を反対し、
当日学校を休めば退学、
ヒバートは修道会からの追放を仄めかす・・・。





この映画の何がいいって、
主人公のラルフが、
メソメソナヨナヨした少年でない事。


母の病気を気に病む所以外、
彼は本当に普通の子だ。
少し悪ガキだと言ってもいい。


なにせ、校庭でタバコを吸ったり、
友達と喧嘩をしたり、
そして何より彼は、
女の子に興味津々(笑)。


彼は、友達からの情報で、
プールの女子更衣室が覗ける穴場があるらしいと聞き、
早速出掛ける(笑)。
そして、絶好の場所で覗き見していると、
それがバレて、プールは閉鎖、といった具合。


この内容じゃ、
文部科学省の推薦は取れないかもしれないけど(笑)、
(実際に取れたかどうかは知らないが)
そんな、毒にも薬にもならないような、
人畜無害な映画なんか面白くない。


「お約束」のような人は出てくる。
それは校長。
彼はなぜだか、
ラルフがマラソンをする事を反対する。
そこに、特別大きな理由はないように、
私には思えた。
新しい事をしようとする人間は全て気に入らない、
そういった人っている。


それに対して、ヒバート神父の素敵な事ったら。
彼は校長に睨まれながらも、
ラルフの指導に懸命だ。
彼がいなかったら、物語は進まない。


ボストンマラソンのシーンは、
手に力が入り、
本気で応援してしまう。


評価 ★★★★☆

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