SSブログ

「お達者コメディ シルバー・ギャング」 [映画]

otasshacomedy.jpg
〔1979年/アメリカ〕


ジョー(ジョージ・バーンズ)
アル(アート・カーニー)
ウィリー(リー・ストラスバース)の3人は、
年金生活をする老人。


日々、公園のベンチでボンヤリしている3人は、
ある日、ふと、
「銀行強盗でもしてみないか」
という話になる。


見事、強盗に成功し、
大金をせしめた3人。
しかし、疲れたせいか、
ウィリーが死んでしまう。


分け前が増えたジョーとアルは、
金の使い道に困り、
ラスベガスへ行き、賭けをするが、
大勝ちし、さらに金が増えてしまう・・・。





以前、
「ジーサンズ はじめての強盗」を観た時、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-09-24
オリジナルが、この、
「お達者コメディ」だと書いた。


で、「ソフトが見つからない」とも書いたのだけれど、
何とかして、発見。
やっと観る事ができたというわけで。


3人の老人が銀行強盗をするという、
基本の設定は同じだけれど、
その動機が全然違う。
「ジーサンズ」は、年金が受け取れなくなり、
苦肉の策で、という事だったけど、


こちら、「お達者」の方の3人は、
生活には特に困っていない。
それどころか、
万が一、強盗に失敗して逮捕されても、
出所した時、年金が〇〇ドル貯まっているぞ、という
計算までしている。


ただ、
金に困ってはいない「お達者」の方が、
老人特有の悲哀が全面に出ているというのが、
皮肉なものだ。


金があっても、退屈な時間は無限。
今の日本の高齢化社会を思っても、
彼らを笑える人なんて、いるんだろうか。


真面目に生きてきたと思われる彼らは、
銀行強盗して、大金を得たあとも、
その金を何に使っていいのか分からない。
「映画でも観るか」って、
それって、強盗した金の使い方じゃないでしょ(笑)。


で、ラスベガスに行き、
遊びのつもりで賭けをするも、
さらにその金が増えてしまうという、
「こち亀」のような展開。
やっぱり、賭けっては、
欲を出さない方がいい結果が出るのね、と、
変なところで感心してしまう。


オチが好き。
完全犯罪ではなかったけど、
半完全犯罪と言っていいのでは。


私は、映画の中の、
人を傷つけない犯罪なら、
結末は完全犯罪を望んでしまう。
犯人側の立場に立って、
共犯者のような気持ちになる。
だから、詳しくは書けないけど、
この結末はいい。


評価 ★★★☆☆

nice!(127)  コメント(2) 
共通テーマ:映画