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「迫り来る嵐」 [映画]

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〔2017年/中国〕


1997年。中国。
ユイは、大きな工場で警備を担当する男。
この工場の敷地内で、
連続女性殺人事件が起こる。


ユイは、刑事気取りで、
犯人を探し始める。
彼は、警備の仕事で実績を上げているし、
警察でも、顔馴染みなのだ。


4人目の女が殺された。
犯人らしき男を見つけ、
追いかけるユイ。
しかし、取り逃がした上に、
一緒にいた仲間を死なせてしまう・・・。





試写会で観た。


第30回東京国際映画祭で
上映された作品だそうで、
来年の1月、一般公開されるようだ。

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この映画の特徴は、雨。


とにかく、ほぼ全部の場面で、
陰鬱な雨が降っている。
雨が降っていない時でも、
空はどんよりと曇り、
カラっと晴れた日は一日もない。


そんな中、起る殺人事件。
雨で濡れた死体、というのは、
青空の下で見るそれよりゾッとするし、
嫌な気持ちが数倍増す。


そして、刑事でもないのに、
なぜか必死になって、
犯人を探す、主人公。


彼は工場の、しがない警備員だ。
他の警備員より、
少しだけ、
工場内の盗難を解決した件数が多かった事で、
表彰され、
満更でもない様子を見せるだけの、
エリートとは言えない男だ。


彼は、犯人を挙げて、
皆の尊敬を集めたかったのか。
いや、セリフの中に、
「公務員になれる」というのがあるから、
事件は、自分にとって、
チャンスだと思ったのかもしれない。


けれど、そんな彼の必死な行動が、
彼自身と、
周囲の人間の運命を
大きく変えてしまう。


ラストは、
不完全燃焼ではないけれど、
虚しさも大きい。


評価 ★★★☆☆

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