「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」 [映画]
〔2018年/日本〕
鹿児島で電車の運転士をする
奥薗節夫(國村隼)の家に、
遺骨を抱いた若い女と10歳の少年が訪ねてくる。
それは、節夫の息子の嫁の晶(有村架純)と、
息子の前妻が生んだ子・駿也(歸山竜成)で、
骨壺の中身は、絶縁している息子である事に、
節夫はショックを受ける。
東京のアパートにいられなくなった晶と駿也は、
節夫の家で暮らさせてくれないかと言い、
さらに晶は、生活のため、
節夫と同じ、
肥薩おれんじ鉄道の運転士になるべく、
勉強を始める・・・。
試写会で観た。
上映前に、
有村架純さん、
國村隼さん、
木下ほうかさん、
板尾創路さん、
桜庭ななみさん、
青木崇高さん、
筒井真理子さん、
歸山竜成くん、
そして、吉田康弘監督の舞台挨拶があった。
主演の有村架純さんは、
夫の連れ子という設定ではあるが、
母親役は初めてだそうで、
「難しかったけれど、主人公の晶の気持ちに寄り添って演じた」
と話されていた。
映画は、といえば、
今作で3作目となる、
この「RAILWAYS」シリーズで初めての女性運転士さんに、
有村架純さん演じる、主人公・晶が挑戦するという物語。
前2作も観ているけれど、
どちらも、中年のおじさんが主人公だった事を考えると、
ちょっと別物感というか、
今までにはない、新しいものという感じがする。
そこに、血の繋がらない家族、という問題が絡む。
有村さんが連れている息子・駿也は、
夫の前妻の子だし、
有村さんが頼ったのは、
実父ではなく、夫の父・節夫だ。
でも、駿也に晶がいてくれた事、
そして、
晶に節夫がいてくれた事は、
本当に良かったと、心から思う。
晶が運転士になるための合宿に出掛ける際、
駿也が言った、
「絶対帰ってくるよね?」の言葉。
あぁ、この子は、
母親に死なれ、そして父親にも死なれ、
明るく振る舞ってはいるけれど、
本当は、心の中は不安でいっぱいで、
どれだけ晶を頼りにしているのかと感じられて、
胸が締め付けられる。
わたし個人としては、
有村さんと、
駿也の担任の先生・桜庭ななみさんの
友情がとっても好き。
2人は同い年という事で意気投合する。
実は桜庭さんにはある秘密があって、
それが、2人の結びつきを強固にさせる理由でもあるんだけど。
それから、
電車好きの方には、
たまらない映画ではないでしょうか。
評価 ★★★☆☆