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「女の肌」 [映画]

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〔1957年/日本〕


明治10年。
西南戦争の真っ只中。
避難民を乗せた馬車が、
途中の八代で、
取り調べのため、止められる。


乗っていた者全員が、
牢に入れられ、
一夜を明かす事になるが、
官軍の隊長・朝吹(根上淳)は、
その中から、
女を一人差し出せば、
全員を解放してやる、と言う。


最初に、おしん(京マチ子)が選ばれ、
朝吹の部屋に入るが、
その気の強さから、
牢に戻され、
代わりに、おしんの友人のお徳(淡島千景)が選ばれる・・・。


戦争も終わりに近づいた頃、
空き家に住み着いたおしんとお徳のところに、
負傷した兵隊が逃げ込んできた。


その男を見た2人は、驚く。
それは朝吹だったのだ・・・。





映画そのものは面白い。
この先、どうなるの?と
目が離せず、
飽きる事なく、観てしまう。


さすが、
川口浩様の父である、
川口松太郎さんの原作だ、
と言いたいところなのだけれど、


やっぱり、
このラストは認められないなぁ、と思う。


このオチではまるで、
「女は、たとえ自分を手籠めにした相手でも、
一度関係すれば、
その男を忘れられなくなる」
と言っている事になる。


本気でそんな事を信じている人がいるとしたら、
その人に、
「あなたの、
妻や、娘や、恋人や、友人や、
母や、姉や、妹が同じ目に遭った時、
その方たちに向かって、同じ事が言えますか?」
と言いたくなる。


・・・って、
なぜ、私がこのような事を
力を入れて書くのかといえば、
それを直接言われた事があって、
とても悲しかった事があるから。
「女は、どうせ喜んでいるのだろう」と。


「そんな事は有り得ない」と言っても、
「でも、こういう例がある」と、
何十万件に一件の例を持ち出され、
そうなると、もう反論する気力も湧かなくなる。
どんなに仲が良かった人だとしても、
もう、嫌悪感しか残らない。


面白い映画だったから、
違うオチだったら、
4点だったなぁ。


評価 ★★★☆☆

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