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「栞」 [映画]

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〔2018年/日本〕


雅哉(三浦貴大)は、理学療法士。
現在、担当している患者の一人、
藤村(阿部進之介)は、
ラグビーで頸髄損傷を負い、
二度と歩けないと知りながらも、
懸命にリハビリに取り組んでいる。


また、
難病を患い、長い間入院している
幼い少年・海音は、
外出許可が下り、
生まれて初めて行ったコンビニの様子を
目を輝かせて、
雅哉に説明する。


そんなある日、
雅哉の父(鶴見辰吾)が、
脳腫瘍で入院してくる・・・。





試写会で観た。


上映前に、
三浦貴大さん
阿部進之介さん
池田香織さん
前原滉さん
白石聖さん
池端レイナさん
音楽を担当された西川悟平さん
そして、榊原有佑監督の舞台挨拶があった。

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榊原監督は、
ご自身が、元理学療法士だったそうで、
その時の経験を、そのまま映画にされたのだそうだ。


なので、
決して映画的に、
派手な演出をしたり、
話しを盛ったりはしていない、と話されていた。


確かに、この作品、
本当に映画的でない。


これがフィクションだったら、
絶対に歩けないと言われた患者が
奇跡的に歩き出すとか、
そういった演出がなされるのであろうが、
そのようなハッピーでドラマティックな事は
一切起こらない。


それどころか、
「リハビリってなんだろう」と、
本気で考えさせられる。
ここにストーリーを書けないのが、
もどかしいくらい、
ショックな場面も多い。


そして、そんな毎日に疲れ果てた、
三浦貴大くん演じる主人公・雅哉は、
神経をすり減らしてゆく。


同僚は
「患者に肩入れし過ぎるな」と言うけれど、
彼にはそれができない。


これはもう、
優しいとか、冷たいとか、
そんな事じゃなくて、
そういう性分だから、としか言いようがない。
切り替えが上手い人と、
下手な人がいる。
どちらがいい、とも言えないし。


三浦貴大くんが、
イケメンだけど、イケメンすぎず、
ちょっと地味な感じで、
本当にこういう理学療法士さん、
病院にいそう、と思える感じも良かった。


評価 ★★★☆☆

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