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「衝撃!売春都市」 [映画]

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〔1974年/日本〕


関東の、とある街。
ここでは、暴力団・東洋企画による、
売春と、覚醒剤の売買が横行し、
梅毒患者が激増していた。


警察は、その現状を重視し、
凄腕の麻薬Gメン・村木史郎(梅宮辰夫)を
送り込む。


一方、東洋企画のチンピラ・山本譲治(白石襄)は、
若い女を騙しては、
ソープランドに売り飛ばしたり、
人妻を薬漬けにしたりと、
血も涙もない男。


ある日、譲治は、
組長が目を付けた美しいエレクトーン弾きの女、
島田冴子(中島ゆたか)を
連れてこいと命じられる。
しかし、冴子を見た譲治は驚く。
彼女は、譲治の昔の恋人だったのだ・・・。





この映画、
タイトルや内容は確かに「衝撃!」だけど、
麻薬や売春の、撲滅啓蒙映画として、
使える気がする。


「これが暴力団の騙しの手口だよ、
 よく見ておいた方がいいよ」
という場面が多数出てくる。


例えば、主婦が趣味で麻雀をしていると、
暴力団員が、
「栄養剤」と騙して、
覚醒剤を勧めてくる。
主婦は、深く考えもせず、
「じゃあ、打ってもらおうかしら」と簡単に腕を差し出す。
その時、暴力団員は、
「奥さん、綺麗な肌ですね、旦那さんが羨ましいや」
などと、女心をくすぐるような言葉も忘れない。


注射器の使い回し、
わけのわからない薬物を体内に入れる、など、
やってはいけない事のオンパレード。
その後、主婦は、
売春に手を染めるようになり、家庭はめちゃくちゃ。


それから、文通相手が
就職を斡旋してくれると、
地方から出てきた少女が、
騙されたと気付いた時には、もう遅い。


これは、「文通」が「出会い系サイト」に変わっただけで、
普遍にある騙しの手口な気がする。
逃げ出そうとした少女は、
殺され、その遺体は海に浮かぶ。


梅毒をうつされた女性が、
産んだ赤ちゃんが、
見た目にも分かる、
酷い障害を持っている場面もある。
人形とは分かっていても、
可哀想で見ていられない。


この映画、
中学の授業で、
生徒に見せたらどうだろう。
「文部省推薦」の
綺麗事だけの映画より、ずっとためになる気がするんだけど・・・


・・・って、
そんな事をしたら、それはそれで大問題になりますね(笑)。
いや、分かりやすくて、
いい映画だと思うんだけどなぁ。


評価 ★★★☆☆

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