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「エヴァ」 [映画]

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〔2018年/フランス〕


新進作家・ベルトラン(ギャスパー・ウリエル)は、
死亡した老作家の戯曲を
自分の作品として発表する。
すると、舞台は大ヒットしてしまう。


周囲は2作目を期待し、
嵐のような催促がくるが、
当然の事だが、思うような作品は書けない。


ある日、
ベルトランが、執筆のため別荘に赴くと、
雪で立ち往生した男女が、
勝手に別荘に入り込み、
寛いでいるではないか。


怒ったベルトランだが、
バスタブに浸かっていた
娼婦・エヴァ(イザベル・ユペール)を見た途端、
心奪われ、
そこから、彼の人生が狂ってゆく・・・。





試写会で観た。


さすがはおフランス。
実年齢65歳のイザベル・ユペール演じる娼婦が、
実年齢33歳のギャスパー・ウリエル君と出会い、
彼の運命を変えてしまうなんて。


いや、もしかしたら、
劇中のユペールの年齢は、
もう少し下なのかもしれないけど、
それにしても、
かなりの年齢差には違いあるまい。


やっぱり、本物の色気がある人は、
年齢なんて関係ないのね。
日本で、
この役を演じるとしたら誰だろう。


私は、この映画の、
男女問題より、


ギャスパー君の、
盗作の方が、
めっちゃ興味深かった。


彼は、自分の目の前で病死した、
年老いた作家の作品を、
自分のものとして発表するんだけど、


それは絶対してはいけない行為だけど、
実行するかしないかは別にして、
ほんの1ミリでも、迷ってしまうのが、
人間じゃないのかなぁ、なんて思ったりもして。


ギャスパー君はイケメンすぎて、
カッコ悪いことが、似合わないし、できない。


だから、彼は常に成功者でないと、
本人も、周囲も、
納得しないみたいなところがある。


拍手喝采の舞台が終わって、
作者のギャスパー君が、
誰かに背中を押されて、
仕方なく観客に挨拶する場面があるんだけど、


もし、私が観客で、
作家の顔を知らずに、
舞台を観にきていたとしたら、
「天は、二物も三物も与えることがあるんだなぁ」と
絶対思ったと思う。


結局、最後まで、
彼の盗作は、バレないし、
疑われる事さえなかった。


評価 ★★★☆☆

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