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「若い東京の屋根の下」 [映画]

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〔1963年/日本〕


19歳のOL・桑野蕗子(吉永小百合)が
自転車に乗っていると、
リヤカーを引いた大学生・三上良平(浜田光夫)とぶつかってしまい、
互いに、「失礼な奴!」と憤慨する。


蕗子が家に帰ると、
二階に下宿人を置く事にしたと母が言い、
そやつの顔を見てビックリ。
下宿人とは、
さっきぶつかった良平ではないか。


蕗子は、定年を迎える父と母の、
今後の生活費を心配し、
兄姉たちに、
毎月お金を出し合おうと持ち掛ける。


蕗子は、良平と顔を合わせる度にプンプンしていたが、
良平の女友達が、
父の再就職の口利きをしてくれたことから、
自分の中に、微妙な感情が生まれてきている事に気付く。


一方、良平は、
蕗子の幼馴染・幸吉(山内賢)に、
蕗子への恋心を打ち明け・・・。





初めてこのタイトルを見た時、
「若い東京の“空”の下」でなく、
「若い東京の“屋根”の下」というのは、
どういう意味なんだろう、と思った。


でも、映画を観始めて、
理解した。
文字通り、
主人公の吉永小百合と浜田光夫が、
「ひとつ屋根の下」で一緒に暮らすというお話しなのね。


とにかく、
吉永小百合さんの魅力全開。
可愛くて、
元気で、
意地っ張りで、
お節介で、
当時の吉永さんの、
全ての良さが凝縮されているのではないかと感じる。


吉永さんと浜田さんの恋愛部分は、
まぁ、平凡で、
特筆すべき点は特にないけど、


興味深かったのは、
兄嫁役の山岡久乃さん。
山岡さんは、
親の扶養義務について、
ちょっと突き放した物言いをする。


それは、とても冷淡な言い方だったけど、
私はむしろ、
それくらい割り切った方が、
後になって揉めなくていいかも、と、
ちょっと共感を覚えてしまった。
それは、親を見捨てるのとは全然違う。
山岡さんは悪役だけど、
あながち間違ってはいないんじゃないか、って。


それから、
吉永さんの家が、
東急池上線の久が原駅の近くという設定らしく、
駅が何度も出てくるのが
楽しかった。


先日、「23区全駅制覇」カテゴリーで
書いたけれど、
池上線沿線は、私が生まれ育った場所で、
久が原駅が最寄ではなかったけれど、
こんな風に映画に出てくると、
とっても嬉しくて。


評価 ★★★☆☆

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