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「リアル 完全なる首長竜の日」 [映画]

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〔2013年/日本〕


人気漫画家・綾瀬はるかが自殺未遂をして1年。
彼女はずっと昏睡状態が続いている。
恋人・佐藤健は、
なんとか綾瀬を救いたいと、
“センシング”という方法を試みる。


それは最新の医療技術で、
昏睡状態の相手の意識の中に入ってゆき、
相手と接触する事で、
自殺の原因を探ったり、
意識の覚醒を促すという方法だった。


脳内で綾瀬とコンタクトした佐藤は、
彼女から、
「小学校時代に自分が描いた、首長竜の絵を探してほしい」と
懇願される。


佐藤は幼い頃、
父親の転勤で、
綾瀬の故郷である飛古根島に住んだ事があり、
彼女と出会ったのも、その島だった。
首長竜の絵を探しに、飛古根島に渡った彼は、
いつも同じ少年が自分を見ている事に気付く。


“センシング”を繰り返すうちに、
意識の中で、綾瀬も一緒に島に行くようになる。
そこで彼らは、
自分たちが封印していた、
遠い記憶を呼び戻す事になる・・・。





物語が進むにつれ、
佐藤健と綾瀬はるかにどんどん感情移入してゆき、
「神さま、どうか2人を助けてあげて」という気持ちになる。


他人の心とコンタクトするという内容が、
私の意識にまで入り込んで、
疑似体験しているような気持ちになったのかもしれない。


映画の中での2人の接触は、
ほぼ脳内に限られていて、
それは、
眠っている時に見る、夢の不条理な感じそのもの。
自分の行動が、なんとも心許なく、
中々先に進めず、
進んだと思ったら、
まるで別の場所に行ってしまうなど、
そんな、夢特有の不安定な感じ。


佐藤と綾瀬が、
同じ島の生まれでないという設定も、
わたし的には好感が持てた。
物語ではよく、
生まれた時からずっと恋人同士という設定があるし、
それも悪くはないけれど、
小学校時代の数年間を過ごした2人が、
大学で再会するという方が、
現実にはずっとリアルだし、
かえって運命を感じる。


佐藤健の事は、
今まであまり考えた事はなかったけれど、
やっぱり可愛いと再確認。
(いい年して何言ってんだか(笑))。
彼は左右の瞳がアンバランスで、
(左目の方がビミョーに細い)
写真によっては、どちらかの目を隠すだけで、
印象がまるで変わる。
それはもう絶対長所だと思うので、
直したりしないで、そのままでいてほしい。


小泉今日子が佐藤健の母親役で出てきた瞬間、
どひゃ~と思った(笑)。
考えてみれば、当たり前の事だし、
他の映画でも、
彼女の母親役は何度も観ているはずなのに、
私は毎回、どひゃ~を繰り返している気がする(笑)。
彼女がもう少し若かったら、綾瀬を役を演じてもいいくらいなのにと
すぐ思ってしまう。
そんな事を思うのは、私だけなんだろうけど。


原作は未読だけど、
あらすじを読むと、
映画とは設定が随分と違うようだ。
それはそれで、違いを味わってみたい。
ぜひ読みたい。


評価 ★★★★☆

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