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「エンド・オブ・ホワイトハウス」 [映画]

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〔2013年/アメリカ〕


ベテランシークレットサービスのジェラルド・バトラーは、
大統領夫妻を乗せた車が交通事故を起こした際、
大統領はなんとか助けたが、
大統領の妻を死なせてしまう。


その後2年間、デスクワークに甘んじていたバトラーだったが、
現場への復帰を強く望んでいた。
そんな中、何者かによる、
ホワイトハウス襲撃事件が勃発。


犯人は北朝鮮のテロリスト。
彼らは相当な訓練を受けているらしく、
いとも簡単にホワイトハウスを制圧。
大統領や側近を人質に、
日本海の常駐するアメリカ海軍の撤退と、
核爆弾のコードの開示を要求。
アメリかはかつてない危機に直面する。


騒ぎに気付いたバトラーは、
なんとかホワイトハウスの潜入に成功、
大統領と、
大統領の息子を救い出すための、
決死の行動を開始する・・・。





冒頭から涙が出る。
大統領の車の事故による、
ファーストレディ死亡のシーン。
妻と母の死を目の当りにした、
大統領と幼い息子のショック。
特に息子の、母を呼ぶ叫び声が辛くて。


2年後に起こる、ホワイトハウス襲撃事件も、
涙がにじんで仕方なかった。
よくあるアクション物といえば、そうなんだろうけど、
武装した犯人たちが、北朝鮮のテロリストというのが、
他人事でないというか、
変な言い方だけど、より身近な感じがして。


考えてみると、
これほどハッキリと、
北朝鮮が敵となったハリウッド映画って、
今まであったんだろうか。
最近は、中東の国を敵と見なした作品が多かったんだろうけど、
ネタも尽きて、
今度は朝鮮半島に目が向いたのか。


ホワイトハウスが襲撃された時の、
各国の反応と、
その後起こり得る事態にも、涙が滲む。
「中東諸国は拍手喝采」、だと。
どこかの国が攻撃された時、
それを喜ぶ国があるって、
分かっちゃいるけど、甘いんだろうけど、
本当に悲しい。


日本海にいる米海軍が撤退しただけで、
世界の緊張が一気に高まるってのも、
怖ろしい。
普段はただの建物くらいにしか思ってなかった、
ホワイトハウスが占拠されただけでこの騒ぎ。
実は私たちって、
物凄く細いロープの上を
綱渡りしてるだけなんじゃ、と思い知らされる。


911事件のあと、何の罪もないアメリカ在住のアラブ人が、
迫害の対象になった事が思い出されて、
めっちゃ不安な気持ちになる。
このような事が現実に起こったら、
おそらく、アメリカでは、
全てのアジア人が白い目で見られる。
アラブ人というだけで一括りに考えてしまうように、
一般のアメリカ市民にとっては、
日本人も、韓国人も、北朝鮮人も、同じに見えるだろう事は、
容易に想像がつく。


アクション物なんだから、
気楽に楽しめばいいんだけどね。
北朝鮮ってだけで、心が反応しちゃって(笑)。


個人的に、
アーロン・エッカートが大統領役というのが、
勝手に感無量(笑)。
彼を知ったのがいつだったかは、
はっきり覚えてないんだけれど、
なんだか気になる存在だったのよ。
今まではちょっと軽いイメージだったけど、
今回の大統領っぷりは、
男らしくて、堂に入っていた。
素敵だった。


評価 ★★★★☆

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