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「猛烈社員 スリゴマ忍法」 [映画]

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〔1969年/日本〕


出口大平(牧伸二)は、
要領が悪く、
定年までに係長にでもなれればいいと思っている
欲のないサラリーマン。


ある日、大平は、
野心家の係長・影山(立川談志)から、
女好きの、
有田部長(藤村有弘)と、
佐野課長(由利徹)に
同じ女性をあてがって衝突させ、
2人とも失脚させようとの悪巧みを持ち掛けられる。


早速、引き受けてくれる女性を探したところ、
バーで会計のバイトをする、
美大生・北見恵子(生田悦子)が
立候補してくる。


ところが、その計画を嗅ぎ付けた、
山口課長(財津一郎)と、
田辺課長補佐(牟田悌三)が、
俺たちも混ぜろと言い出し、
恵子は日替わりで、
男たちの相手をする事に・・・。





まず、観始めた時、
「牧伸二さんって、誰だっけ?」と思い、
Wikipediaで調べてみたら、
そうだ、ウクレレ漫談をされていた方だ、
と思い出した。


なんだか混乱する、と思ったら、
ポール牧さんと混同しているんだ。
「牧」という名前や、亡くなり方で、
自分の中で、こんがらがっていたらしい。


それにしても、
この映画の牧さんは、
俳優業に徹している。
映画の中で、
牧さんは、
ウクレレの「ウ」の字も言わないし、
楽器に触れる事もない。


しかも、この映画、
牧さんの出演する、
「サラリーマン」シリーズの5作目になるという。
想像だけど、ウクレレ漫談だけでなく、
俳優業に進出しようとしていたのかもしれない。


物語も、
えげつないとはいえ、
つまらなくもない。


出世欲の強い立川談志さんの部下の牧さんが、
談志さんに言われるがままに、
上役の妾を探し、あてがうのだけれど、
牧さんは、
上役より、妾候補の生田悦子さんの心配をする。


それは、観ているこちらも同じ。
生田さんは真面目な女子大生で、
本来、そんな事をする女の子ではない。
何もかも、
入院している妹の医療費と、
自分の学費のためなのだ。


でも、生田さんは、
上役たちを適当にあしらって、
関係はしていないと言う。
あぁ、良かった、と思う場面。


で、ラストは、
想像通り、
牧さんの一人勝ち。
無欲な人間の勝利(笑)。


評価 ★★★☆☆

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