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「ステージ・マザー」 [映画]

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〔2020年/カナダ〕


テキサスの田舎町で暮らす主婦・メイベリン(ジャッキー・ウィーヴァー)は、
ある日、突然、
疎遠だった息子・リッキーの死を知らされる。


メイベリンと、夫のジェブは、
リッキーから、同性愛者だと知らされた事が受け入れ難く、
リッキーは家を出ていったのだ。


ジェブの反対を押し切り、
葬儀に参列するため、
サンフランシスコに赴いたメイベリンは、
リッキーがショーパブを経営していたことを知る。


ショーパブの相続権が自分にあると知ったメイベリンは、
経営が思わしくないその店の、再建に乗り出すが・・・。





田舎町から、
息子の葬儀のために都会に出てきた、
母親・メイベリンが、
ド素人ながら、
ショーパブの再建に奮闘するという物語。


息子が同性愛という事実を、
耐え難いと思っていたメイベリンの
普通の主婦といった風情がいい。


もし彼女が、
派手な、
イケイケなおばちゃんだったら、
そこまで話は
面白くなかったのではないかと思われる。


リッキーのパートナーで、
共同経営者のネイサンは、
リッキーから、
両親との関係を聞かされていたようで、
最初は、メイベリンが葬儀に来ても、
心を閉ざして、
受け入れてくれる気配もない。


ネイサンの気持ちは、分かる、とっても。
ただ、両親にしてみたら、
年齢的にも、
環境的にも、
そう簡単に息子の性的傾向を受け入れることが
できなかったのでしょう。
どちらの気持ちも分かるから、
苦しい。


いや、実はメイベリンは、
心のどこかで、
リッキーを受け入れていた風に取れる。
リッキーを、強く忌み嫌ったのは、
夫の方で、
メイベリンは、そんな夫に
引きずられて、
疎遠になってしまったような。


だから、ショーパブの経営のために、
テキサスに帰らなくなったメイベリンを
迎えに来て、
叱った夫に対して、
彼女は、初めて自分の気持ちをぶつけるのだ。


ラスト、泣いちゃった。
メイベリンが、
衣装を着て、ステージに立ち、
ボニー・タイラーの、
「Total Eclipse of the Heart」を歌い、
お客さんも一緒に歌い出す。
あぁ、なんて名曲なんだ。


しかも、この曲、
メイベリンとリッキーの
思い出が詰まっているらしく・・・。
あんなのを見たら、
泣かずにはいられないよ。


評価 ★★★★☆

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