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「ザ・ゴキブリ」 [映画]

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〔1973年/日本〕


ゴキブリ刑事こと、鳴神涼(渡哲也)は、
過剰防衛でムショに入っていた、
元刑事・山岡(峰岸徹)の出所にあたり、
出迎えに行くが、
そこで何者かの襲撃にあう。


犯人は、暴力団・黒田組の者に違いない。
黒田組は、
公害問題のデータを改ざんしている大企業と手を組み、
その甘い汁を吸っているのだ。


怪我をした山岡を、
知り合いの漁師に預けた鳴神は、
捜査を開始するが、
公害のデータを持った研究員が殺されてしまう。


黒田組は、
必死になってデータを探すが、
見つからない。
実は鳴神が、
先にそれを見つけていたのだ・・・。





昨日書いた、
「ゴキブリ刑事」の続編的作品だけど、
「ゴキブリ刑事」を観たのは、
すべて、この、「ザ・ゴキブリ」を観たいがため。


なぜかって、それは、
沖雅也さんが出てるから。
沖雅也ブームが始まってから、
すでに1年以上が経過しているけれど、
まだまだ続きそうだよ(笑)。
彼の出演作は、
観られるだけ観ておかないと。


この映画での沖さんは、
渡哲也の次に名前がクレジットされていて、
どんなに重要な役なんだろうと期待していたけれど、
まぁ、立場としては、
渡さん演じる刑事の部下で、
それほどの活躍はなかった。


この映画で、
とっても印象に残ったのは、
犯人を目撃したと言う女の証言を元に、
モンタージュ写真を作る場面。


女の言う通りに、
目や、鼻や、口を付け替えていくと、
なんと、
出来上がった写真は、
峰岸徹にソックリ(笑)。


いや、笑っちゃいけない。
昔は、それしか方法が無かったんだろうけど、
モンタージュ写真というのも、
微妙なものだわね。
だって、一度見ただけの犯人の顔の、
鼻はどんなだったか、なんて聞かれても、
私はきっと答えられない。


しかも、この女、
実は暴力団組長の愛人で、
モンタージュ写真が峰岸さんになるように、
わざと合成させている。


そうか、冤罪を仕立て上げるために、
そういう使い方もあるのか、と、
悪い事ってのは、
どんな状況においても考え出す輩がいるのだなぁと、
変なところに感心。


それから、物語の大筋とは関係ないけど、
考えさせられた場面。
それは、峰岸徹の恋人が、
彼に会いたいと切望しながら、
我慢するシーン。


ところが、次の彼に会った時、
彼は骨壺の中。


やっぱりね、
人生、明日には何があるか分からない。
会いたいと思う人がいたら、
我慢しないで会わないと、
どんなに後悔するか分からないと、
いつも思っている事を、さらに強く思った私。


ところで、
唐突にタンバリンが登場してビックリした。
1分間にも満たないくらいのゲスト出演。
すごく贅沢な使われ方。


評価 ★★★☆☆

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