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「海底47m」 [映画]

kaitei47m.jpg
〔2017年/アメリカ〕


仲の良い姉妹、
リサ(マンディ・ムーア)とケイト(クレア・ホルト)が、
メキシコにバカンスにやって来た。


2人は、
現地で知り合った男たちに誘われ、
「シャークケージダイビング」をするため、
船に乗る。


沖に着き、
2人の入ったケージが、
ワイヤーで吊るされ、
海中に降ろされた。
海面から5m。
ここなら、何があってもすぐ引き上げられる。


ところが、ワイヤーが切れ、
ケージは47m下の海底に落ちてしまう。


酸素は減り、
船とは距離がありすぎ、通信できない。
急に浮上すれば、潜水病の危険があり、
何より、鮫が2人を狙っている。
絶体絶命・・・。





先日、DVDで観た、
「ロスト・バケーション」。


あれは、1人の美女を鮫が狙うって話だったけど、
こちらは、バージョンアップ(?)して、
2人に増えた。
お得感が倍(笑)。


しかも、物語のほぼ95%が海底。
もし、「ロスト・バケーション」と、こちらの、
どちらの状況を選べと
神様に言われたら、
私は「ロスト・バケーション」を選ぶ。


だって、酸素に限りがあるのよ。
苦しいのよ。
外界と連絡も取れないのよ。
気が付くと私は、
自分の太ももを手でギューッと握っていたくらい、
入り込んでいた。


この映画が
どれくらい怖いかは、
多くの方が書かれているので、
私は、ちょっと違う角度から書いてみる。


まず、若い女が、
現地の男に誘われたからと、
ノコノコ付いて行ったら駄目でしょ。
それが、こんな事態を引き起こした、
そもそもの理由だと思う。


姉のリサは、この「シャークケージダイビング」に、
乗り気じゃない。
「そういった事は、ホテルのツアーを利用するように言われてる」と
ケイトに言う。
けれどケイトは、「平気平気」と。


ホテルが用意しているツアーなら、
それなりにきちんとした船や、
ちゃんとメンテナンスされた設備があるだろう。
保険に入ったり、
万が一の事故の時も、
それなりの対応をすると思う。


それが、リサたちの入ったケージは
錆びてボロボロなのが、
素人の私の目にも分かるし、
ワイヤーだって、何回使っているのか知らないが、
すぐ切れてしまう。


見知らぬ男たちと、
船に乗るってのも、危ないなぁ。
沖に出れば、それは密室と同じ。
殺されて、海に投げ込まれたって、
鮫が食ってくれるから、
証拠も残りゃしない。


それから、もう一つ。


リサは、失恋した事を、
旅行中、ケイトに打ち明ける。
「私が退屈な女だから、彼に捨てられた」と。


で、「シャークケージダイビング」に尻込みするリサに、
ケイトは、
「鮫の写真を撮って、SNSにアップすれば、
 彼は、リサを凄い女だと見直すよ」と。
リサが、「怖い」と言う度に、
何度も言う。


一度離れた男の心が、
ネットに載せた写真くらいで戻ってくるわけないじゃん、と、
観ている私は思うんだけど、
どうしても行きたいケイトは必死だし、
今のリサにとって、「彼」という言葉には、
全ての迷いを覆すパワーがある。
「そ、そうかしら?」てなもんである。


そんなに彼の心を取り戻したいなら、
ネットなんかで
わざとらしくごちゃごちゃアプローチしないで、
もっと他に方法があるだろうに、と思った次第。
それで駄目なら諦めるしかないし。


すみません、
サスペンス映画の感想じゃないみたいな
小うるさいこと書いて(笑)。
人の生き死には、
ほんのちょっとの事で、
決まってしまうと言いたかったわけで。


評価 ★★★☆☆

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