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浦沢直樹 手塚治虫を語る [美術]

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8月20日。
池袋の自由学園で行われた、
「浦沢直樹 手塚治虫を語る」の
講演会に行ってきました。


浦沢直樹さんといえば、
「20世紀少年」や
「YARAWA!」などで知られる、
当代きっての人気漫画家さんであり、
手塚治虫フリークとしても
知られているという事で、
20日をとても楽しみにしていました。




1時間半ほどの講演は、
会場から何度も笑いが起こるほど面白く、
その時私が取っていたメモを読み返してみても、
ここには書ききれないくらいの、
手塚治虫さんのエピソードでいっぱいです。


私が強く印象に残ったのは、
手塚治虫さんの、
それはもう、異様とも言えるような
負けず嫌いだったというエピソードの数々。


例えば、70年代、
手塚漫画が低調と言われるその時期に、
台頭してきたのが、
梶原一騎さんに代表されるような、
数々のスポ根もの。


手塚さんは、アシスタントさんの机にあった、
その類を本を見つけると、
目に涙を浮かべて、
床に叩きつけ、
「こんなものの、どこが面白いんだ!」と叫ばれたそうだ。


そして、スポーツで表現される根性なんて、
根性でもなんでもない、と言わんばかりに、
別の形で、
もっと壮絶な根性を
漫画にしてみせたのだという。


私が、以前に、
手塚さんの、負けず嫌いなご性格や、
激しい嫉妬心の持ち主だったと知った時は、
あのような神様とも言えるようなお方にも、
そのような黒い心があるのかと、
とても驚いた事を覚えているのですが、


そういう部分があったからこそ、
凄い作品が生み出されたのだと、
浦沢さんのお話から、
それを強く感じましたし、
手塚さんも人間だったのだなぁと、
この年になってみると、
少し安心したりもして(笑)。





ステージに置かれた机の上には、
浦沢さんの手元が、
そのままスクリーンに映し出される機械が設置されていたのですが、
手塚さんの絵の特徴を説明されるために、
マジックで紙に絵を描かれたことに、
「うわっ☆」と、私の中で衝撃が。


浦沢さんほどの人気漫画家さんが、
今、目の前で絵を描いておられる。
その、「点の1つ」「線の1本」から、
自分はリアルで見ているんだ思うと、
言いようのない感動で胸がいっぱいで。





それから、1つ。


私がこの講演に出席できましたのは、
お友達のAさんがお誘いくださったおかげなのを、
ここに記しておきたいと思います。


このような個人的なメッセージは、
いつもはメールでするようにしているのですが、
諸事情により、
Aさんは、ご参加が適わなくなってしまい、
「内容については、ブログに書きますね」と
約束していたので、
書かせていただきました。


Aさんが誘ってくださったおかげで、
貴重な体験ができた事、
感謝しています。
Aさん、本当にありがとうございました。

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