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「ほんだら剣法」 [映画]

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〔1965年/日本〕


伊達藩の若侍・磯川兵助は、
心優しく、お人好しで、正直者。
侍仲間から、軽んじられがちの兵助だが、
大太刀を振り回す、
「ほんだら剣法」の腕前だけは一流だ。


ある日、青葉城開城二百三十年記念の日に
開かれた武芸大会で、
兵助は、
藩主・陸奥守(藤田まこと)に勝ってしまう。


周囲は慌てるが、
そこは兵助の反則負けという事で、
話はおさまる。


そんな兵助に見合い話が持ち上がるが、
彼は、女はからきし苦手なうえに、
後見人・泉修理(ハナ肇)の娘・津絵(坪内ミキ子)に
惚れている。


そんなある日、
兵助は、乳飲み子を置いて、
自殺しようとしている女を助ける・・・。





クレージーキャッツの映画といえば、
植木等さんがメインで、
あとは谷敬さんが数本という印象だけれど、
これは犬塚弘さん。


なんと、ポスターをよく見ると、
「無責任よさようなら、出世したけりゃゴマするな!
 マジメで行こうほんだら侍!」と書かれている。


あはははは~。
これは植木さんの映画への、当て擦り?(笑)
日常会話での当て擦りは、
あまりいい気分ではないけれど、
これはいい。


別に犬塚さんと植木さんの仲が悪いわけではないだろうから、
大人のシャレといった所か。


内容も、
このポスターの言葉通り、
犬塚さんの真面目さが良く出ている。
先日、書いた、
谷敬さんともまた違う、
瓢々として、
物事に深く捉われない感じが面白い。


テンポもいい。
時代劇だというのに、
横文字が飛び交ってる(笑)。
確かに、「PR」なんて、
日本語に直すより、
そのまま言ってくれた方が分かりやすい。


犬塚さんが、年齢を聞かれ、
「25歳」と答える場面にビックリ。
う、嘘でしょ、
と思い、計算してみたら、
実年齢は36歳だった。
そうよねぇ、
いくら昔の人が大人っぽいといっても、
25歳という事はあるまい(笑)。
36歳にしたって、
今の人と比べたら、ずいぶん年上に感じる。
(例えば、今36歳の俳優さんといえば妻夫木君とか)


クレージーの中で、
私が一番好きな石橋エータローさんが出ているのも嬉しい。
(嫌な役だけど(笑))。


余談だけど、
漫画「こち亀」に「ほんだら拳法」という武術が出てくる回がある。
ファンの方ならご存知と思うけど、
両ちゃんに惚れている麻里愛の父・麻里晩が
総帥を務める拳法。
それって、秋本治先生が、
この映画に影響されて付けられたのだろうか。
それとも偶然?
気になる所だ。


評価 ★★★☆☆

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