「ロスト・バケーション」 [映画]

〔2016年/アメリカ〕
医学生のナンシー(ブレイク・ライブリー)は、
メキシコの秘境ともいえる、
美しい海岸にやって来た。
サーフィンの準備を整え、
海に入ると、
現地の若い男性2人が、
同じくサーフィンに興じている。
ナンシーが夢中になって波に乗っていると、
男性たちは帰っていった。
ナンシーも、あと一回乗ったら帰ろうと思っていたが、
突然、足に激痛が走った。
必死で、岩場に上がり、
確認すると、太ももに大きな歯型が付いている。
鮫だ、鮫に噛まれたのだ。
満潮になれば、
この岩は海水に沈む。
ナンシーはどうなるのか・・・。
登場人物10人ほどの、
シチュエーションムービー。
狭い岩場に立ち、
岸はすぐそこに見える。
でも、鮫がいる。
グルグル回って、自分を狙ってる。
何とか泳いでいけないものか。
トライはしてみるものの、
やはり無理で、
岩に戻るしかない。
たったこれだけの状況だけれど、
途中でちょっとしたエピソードがあり、
最後まで飽きる事はない。
アル中のような男が海岸にいたので、
大声で助けを求めるも、
男は、ナンシーの財布やらケータイやらを盗んだり、
最初に会った、2人のサーファーが戻ってきたり。
トム・ハンクスの映画、「キャスト・アウェイ」で、
無人島に不時着したトムが、
そこにあったバレーボールに顔を描き、
「ウィルソン」と名付け、
人間に見立てて、話しかけるという
名シーンがあったけれど、
この映画で、
「ウィルソン」の役目を果たすのが、
怪我をして飛べない1羽のカモメ。
ナンシーは、カモメに、
友人に接するように話しかけ、
心を慰め、
恐怖を紛らわせる。
ちょっと分かる気がするな。
ここまで究極の場面でなくても、
何か不安な時、
困っている時、
もう、バレーボールでもカモメでもいいから、
話しかけて、
気持ちを落ち着かせたいって思い。
そこに何もなかったら、
独り言でもいいから、
何か言葉を発していそうだ。
ブレイク・ライブリーが、
化粧が落ちた顔で頑張っている。
時間が経つにつれ、
唇が変色してくるのがリアル。
そして、スタイルがめっちゃいい。
羨ましい(笑)。
評価 ★★★☆☆