「ローラとふたりの兄」 [映画]

〔2018年/フランス〕
フランスの地方都市。
弁護士のローラには、
長兄で、眼鏡士のブノワと、
次兄で、解体業者のピエールがいる。
ある日、ブノワの結婚式で、
ピエールが、花嫁の妻の名前を間違えたうえに、
失礼なスピーチをしてしまい、
喧嘩が勃発。
なんとか仲直りするも、
今度は、ピエールが、
仕事での責任を取らされ、
解雇されてしまう。
ブノワはブノワで、
妻の妊娠の事で、
大失言。
妻は怒って家を飛び出してしまう。
ローラは、
新しくできた恋人と同棲を始めるが、
病院で、
残酷な事実を突き付けられ・・・。
タイトルの通り、
2人の兄と、
彼らの妹が織り成す物語。
小ネタが多く、
クスクス笑わされる。
特に、眼鏡士の長兄の、
客に合う眼鏡の色探しの場面は最高。
グリンピース色、
ほうれん草色、
きゅうり色・・・
そして、オチのさらなる先には大笑い。
・・・って、何のことか分かりませんよね、
あー、多くの方に観てほしい(笑)。
定期的に、
両親のお墓の前に集まる3きょうだいだけど、
そこで必ず喧嘩になる。
で、必ず、
同じ老人がその場に居合わせるんだけど、
この人の言葉が、また、笑える。
このお爺さん、誰なんだろう?
墓地のスタッフさん?と思ったけど、
最後に、ああ、そういう事かと。
もちろん、
笑える場面だけでなく、
劇中で起こる、
彼らの悩みには、
観ているこちらも、考えさせられる。
妻の妊娠を巡る、
長兄の発言には、
「そ、それはないでしょ」と思ったり。
妊娠・出産に関する発言のトラブルは、
ずっと、後を引くと聞く。
気を付けないと。
次兄の失業も大問題。
次兄一人なら、何とでもするだろうけど、
彼には、元妻との間に出来た、
優秀な息子がいて、
ケンブリッジ大学に留学している。
学費の事を考えると、
こちらまで、居ても立っても居られないような
気持ちになる。
ローラの悩みも辛い。
でも、ラストは、
本当に上手くまとまる。
みんなが幸せになれる。
いい映画だった。
評価 ★★★★☆