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「約束」 [映画]

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〔1972年/日本〕


中原朗(萩原健一)は、
日本海に沿って北上する列車の中で、
松宮螢子(岸惠子)と出会った。


螢子に強く惹かれた朗は、
彼女につきまとい、
螢子の母親の墓参りを一緒にしたりする。


螢子には、
なぜか中年女性・島本房江(南美江)が、
まるで見張りのように、
くっついている。
螢子は、「自分には自由がない」と言う。


螢子と房江が、
帰りの列車に乗ろうとすると、
朗が駆け込んでくる。
螢子は、朗に、
自分の素性を打ち明ける・・・。





失礼を承知で書くけれど、
この映画の岸惠子さんは、
普段、私が思っているような美しさはない。


そして、岸さんのイメージでもある、
おフランスの匂いもしない。


化粧っけもなく、
髪もロクにセットされておらず、
華麗さもない、
地味な岸さん。


でも、それも当然。
彼女には事情があるのだ。
その事情をここに書くのは簡単だけど、
でも、映画を観ていて、
「あ、そうだったんだ・・・」と驚いた自分の気持ちを
これから観られるかたにも
感じてほしいので、
書かない。


そんな、いつものイメージを捨てて、
この役に臨んだ岸さんは、
やっぱり凄いな。


そんな岸さんと、
たまたま電車のボックスシートで一緒になり、
ずっとつきまとうショーケン。


彼の役は、いつものイメージのまま(笑)。
チンピラ風情で、
女に弱くて。


たった2日間の出来事だったけど、
互いに強いシンパシーを抱いた2人は、
儚い約束を交わす。
「2年後の今日、あの公園で会おう」、と。


あぁ、私ったら、弱いんだな、
そういうシチュエーションに。
「〇年後の今日、どこそこで会おう」と言って、
別れた2人が、
現実に本当に会えたことって、あるのかしら。


一つ、思った事。
いい女ってのは、
たとえ化粧っけがなくとも、
どこへ行っても、
男を捕まえて帰ってくるのね(笑)。
感心しちゃう(笑)。


評価 ★★★★☆

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