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「ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


ボストン在住のジェフ・ボーマン(ジェイク・ギレンホール)は、
元恋人のエリン(タチアナ・マスラニー)の
歓心を買うため、
彼女が出場するボストンマラソンに
応援に行く。


ところが、ジェフのすぐ近くで、
爆発テロが起こり、
両足を失ってしまう。


犯人を見たジェフは、
警察に協力し、
その甲斐あってか、
逮捕に至る。
彼は、爆発事件の象徴的人物として、
スポーツの開会式など、
晴れがましい場所に呼ばれるようになる。


しかし、そのようなヒーロー扱いに、
彼自身が違和感を感じており・・・。





試写会で観た。


ボストンマラソンの爆発テロ事件については、
昨年書いた、「パトリオット・デイ」で、
詳しく描かれており、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-05-26
この先、この「ボストン ストロング」を
観られる予定の方は、
先に「パトリオット~」を観ておくのも、
一興ではないかと思う。


「パトリオット~」が、
テロ事件を、
警察官の目線で描いているのに対して、
こちらは、
被害者の立場で、
その苦悩を描いている。


当たり前の事だけど、
昨日まで普通にあった両足を失う事が、
どれだけ辛く、悲しく、
そして、生活に支障が出てくるのか、
映像を見ていると、
それがよく伝わってくる。


彼の場合、
それだけでなく、
全くの無名人だったのが、
突然ヒーローとして扱われ、
戸惑い、
悩む、
葛藤が描かれる。


だって、彼は別に、
有名になりたいなんて、
これっぽちも思っていなかった人間だし、
何か特別な努力や才能で、
ヒーローになったわけでもないし、
それが急に、
どこへ行っても、
自分を知らない人間がいないなんて状態に、
私だったら、耐えられるかどうか。


タイトルからも分かるように、
彼は元々、
男らしいとか、心が広いとか、底抜けに明るいとか、
そういったタイプの人でなく、
だから、余計に、
心の闇が広がってしまう。


それから、
困ったちゃんなのが、彼の母親。
母親は、物事を深く考えられない人のようで、
何というか、
人の神経を
逆撫でさせてしまうタイプの人。
これって、実話だけど、
この母親のキャラクターも、
本人に近いんだろうか。
本人が見たら、
あまりいい気持ちはしないと思うんだけど。


元恋人・エリンとの関係も、
とても微妙。


ジェフがエリンのマラソンの応援に行った時、
2人は別れている状態で、
それは、ジェフが勝手にした事。


だけど、エリンにしてみたら、
彼が自分の応援に来たせいで両足を失ったとなると、
まるで関係ありませんって顔もできない。


私だったらどうするかなぁ。
物凄く悩むと思うなぁ。


評価 ★★★☆☆

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