◎藤城清治 自宅スタジオ展◎ [美術]
藤城清治さん。
その名前を聞いて、ピンとこない方はいても、
藤城さんの影絵を見れば、「ああ、これか」と思う方は多いのではないでしょうか。
藤城さんは現在87歳ですが、
まだまだ精力的にお仕事をこなしておられるそうで、
昨年出版された、爆笑問題の太田光氏の「マボロシの鳥」の
絵本版の挿絵を手掛けた事でも話題になりました。
(太田氏は藤城さんの大ファンだそうです)。
「藤城清治 自宅スタジオ展」は、
藤城さんのご自宅をそのまま開放し、
沢山の影絵が展示されてありましたが、
どれも本当に美しく、繊細で、
心洗われるような作品ばかりです。
鏡を上手く利用して、
影絵が無限に続くように見える展示など、
ただ見せるだけでなく、工夫もこらされておりました。
幻想的な作品の他にも、
広島の原爆ドームや、軍艦島を描かれた力作もあり、
しかも、それらは最近の作品だというのですから、
その衰えを知らない制作意欲には圧倒されます。
会場内は、写真撮影が許可されており、
そんな所にも、とても自由な空気が感じられました。
私はケータイで写真を撮るのがとても苦手で、
写したのはこれ一枚だけでしたが、
珍しくブレずに撮れていたので、嬉しく思いました。
藤城さんには、
これからもずっと、素晴らしい作品を作り出してほしいと願っています。
あの影絵の質感は、
世界でたった一つの宝だと思っています。
◎生誕100年 岡本太郎展◎ [美術]
絵心がまるで無いので、
美術について語る事はできないのだけれど、
岡本太郎の作品は面白くて好きだ。
何かに衝き動かされるようなタッチで描かれた絵には、
どれにも、物凄い情熱を感じる。
岡本さんは、自分の作品を
売りに出すのを嫌ったそうである。
「一人の人が所有してしまうと、沢山の人に見てもらえない」というのが
理由だそうだ。
来館者は、出口で三角くじのような、御神籤のような紙を
一枚引けるようになっていた。
私が引いた紙には、
「下手のほうがいいんだ。
笑い出すほど不器用だったら、
それはかえって楽しいじゃないか」
と書かれてあった。
“何も深刻に考える事はないんだ”と言われているようで、
なんだか嬉しくなった。