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「フォーエバー・フィーバー」 [映画]

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〔1998年/シンガポール〕


1977年のシンガポール。
世の中はディスコブームに湧いていたが、
スーパーに勤務する青年・ホックは、
ブルース・リーに夢中。


その日は「ドラゴン怒りの鉄拳」を
観に行くはずだったが、
友人たちに無理矢理、
「サタデー・ナイト・フィーバー」に連れていかれてしまう。


ところが、ジョン・トラボルタのあまりのカッコよさに
魅せられたホックは、
ダンス教室に通う事に。


近々、ディスコでダンスコンテストがあると
知ったホックは、
練習に励むが・・・。





楽しかったシンガポール旅行。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2023-06-18


旅行に行った後はなるべく、
その土地や国の映画を観ることにしているので、
今回も、早速借りてきた。
製作国がシンガポール単体という作品があまりなくて、
この1本だけ、レンタル店にあったのだ。


1998年にシンガポールで製作された、
この映画は、
当時、かの国で空前の大ヒットを記録したそうだ。


内容は単純で、
ストーリーに捻りはまるでないけれど、
シンガポールで暮らす人々の様子が、
生き生きと描かれているし、
何より、
「サタデー・ナイト・フィバー」への
オマージュがいい。


主人公のホックが、
「サタデー・ナイト・フィーバー」にハマり、
何度も観に行く度に、
スクリーンから、
トラヴォルタ(のソックリさん)が出てきて、
彼に人生のアドバイスを与えるのも面白いし、
音楽も、ビージーズの曲のカバーでいっぱいで、
めっちゃノレる。


ホックが、最初にブルース・リーに夢中だったという伏線も、
最後近くに、
ちゃんと回収される。


それから、今、世界で盛んに話題になっている、
LGBTの問題が描かれている事に驚く。


というのも、
ホックの弟が、
いきなり「性転換手術をしたい」と言い出し、
家族、特に両親が激しいショックを受けるのだ。


弟は、医者になる勉強をしていて、
両親はホックより、
優秀な次男を可愛がってきたというのに、
裏切られたような気持ちになったようで、
父は激怒し、
「もうお前は死んだと思うことにする」と。


1977年が舞台の物語だから、
それは仕方のない事だったのだろうけど、
2023年の今だったらどうだろう。
例えば、50歳前後の父親が、
20歳前後の息子から、
トランスジェンダーだと打ち明けられたら、
どういう対応をするのだろう。
気になるところだ。


シンガポールの街並みや、
市井の人々の暮らしが垣間見える、
いい映画だった。
ますます、もう一度、
シンガポールに行きたくなった。


評価 ★★★☆☆

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