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「修道院の花嫁」 [映画]

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〔1946年/日本〕


戦地から復員してきた雄吉(宇佐美淳也)は、
希望を胸に北海道の実家に戻った。
彼には、実家の酪農業を発展させたいという夢がある。


しかし、帰ってみると、
父親は、経営難から牛を売り払うところで、
それを抗議すると、
10日以内に、
労働者を集めて、
再建の目処が立てば、
返してやる、と言われる。


雄吉は、学生時代を過ごした東京に行き、
学友や戦友に北海道行きを勧める。


なんとか人員を確保したが、
雄吉の最大の目的は、
恋人の由利子を連れてゆく事。
しかし、雄吉が戦死したと思い込んだ由利子は、
故郷に帰ってしまったという・・・。





戦争から戻った主人公・雄吉が、
家業である酪農を発展させようと、
友人たちを北海道に誘うのだけれど、


いくら誘われたからと、
「はい、そうですか」と、
簡単に話に乗る人はいないだろうなぁと
思いながら観ていたら、
案の定、
事は、すんなりとはいかない。


声を掛けられた人たちは、
迷う。
北海道は、いい所だと
分かってはいるけれど、
今の暮らしを捨てて行くには、
不安が大きい。
それは当たり前の事だ。


すごくいいな、と思ったのは、
戦争孤児たち数人が、
「連れていってほしい」と願い出た事。
両親や兄弟を亡くし、
天涯孤独な孤児たちは、
東京で物乞いのような生活をするより、
酪農の手伝いをする方がいいかもしれない。
今は幼くて、微力だけれど、
数年後には、
良い働き手になるだろう。


そして、この映画のメイン。


雄吉は、故郷に帰った恋人の由利子を
迎えに行くのだけれど、


タイトルでネタバレしてしまっているけれど、
由利子は、
雄吉を愛するあまり、
彼の死を悲観して、
修道院の尼さんになってしまったのだ。


雄吉と再会した由利子は、
ショックを受けるし、
観ているこちらは、
「なんとか修道院から出られないものか」
と気を揉む。


このような映画、
誰も観ないでしょうから(笑)、
ラストを書いてしまうけど、
由利子は、
修道院から許され、
外に出る。
ハッピーエンドで良かった。


評価 ★★★☆☆

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