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◆エゴイスト◆ [本]


エゴイスト (小学館文庫 た 42-1)

エゴイスト (小学館文庫 た 42-1)

  • 作者: 高山 真
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2022/08/05
  • メディア: 文庫


大学を出て、
出版社で働いている浩輔も30代半ばとなり、
体形が気なり始めたため、
8歳年下のパーソナルトレーナー・龍太を紹介してもらう。


2人はすぐに、互いに惹かれ合い、
恋に落ちる。


龍太は、癌に冒された母を養っており、
14歳の時、同じ病で母を亡くした浩輔は、
彼らに手を差し伸べる。


それがこの先、
思わぬ結果を招くとは、
その時は思いもせずに・・・。





編集者でエッセイストの高山真さんが書かれた、
自伝的小説。


タイトルは「エゴイスト」。


エゴイスト?


あれはエゴなのか。
そう言うなら、
この世の愛は、
全てエゴだ。


浩輔と龍太が、
心の底から愛し合い、
龍太の母親まで巻き込んで、
笑い合った日々は、
どのような結末を迎えようと、
人生を彩った、
かけがえのない時間だったはず。





テーマとは関係ないけど、
一つ。


浩輔を、
「オカマ」だと囃し、
自殺を考えるようになるまで、
壮絶ないじめを繰り返し、
浩輔の母の死をも、
小馬鹿にして笑った、
小中学校の同級生ども。


浩輔が、
難関大学を卒業後、
大手出版社に入社し、
高給を得、
ブランド物の服とバッグで身を固め、
颯爽と帰省した際、
偶然出会った、
いじめの主犯格・Aは、
声もかけられず、
目も合わせられず、
こちらを盗み見るだけで、
逃げるように立ち去った場面には、
心底、溜飲が下がる。

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