「ジョゼと虎と魚たち」

〔2020年/日本〕


生まれつき足が悪く、
歩けないジョゼは、
ある日、車椅子ごと坂道を転げ落ちる途中、
大学生の恒夫に助けられる。


ジョゼは祖母と二人暮らしで、
ジョゼを大切にし過ぎる祖母は、
彼女を殆ど外に出さず、
外界と切り離されたような生活を送っている。


その祖母に見込まれた恒夫は、
高額な時給で、
ジョゼの世話係のような仕事を任される。


2人は、外に出てはいけないという祖母の禁を破り、
さまざまな場所に出掛けてゆく。
次第に惹かれ合う2人だが、
恒夫は、
海洋研究のため、
メキシコ留学する夢があり・・・。





試写会で観た。


「泣いた映画」、というのは
今まで無数にあるけれど、
「号泣した映画」は、
そう沢山はない。


2003年に公開された、妻夫木くんと池脇千鶴さん主演の、
「ジョゼと虎と魚たち」は、
そんな私が号泣した映画の1本。


で、今回観たこの映画は、
妻夫木くんの実写版をアニメ化したという作品。


どうだろう、
初めからハードルが高すぎやしないか。
あの名作を、
何で今更アニメ化？


比べずに観ろ、というのには無理がある。
どうしたって、比べてしまう。


私は、妻夫木君版の「ジョゼ」を、
障害者の映画とは思っていない。
もちろん、ジョゼが歩けない、というのは、
重要な問題ではあるけれど、
そこにあるのは、
男と女の恋愛の、
どーしようもなさだ。


Wikipediaを引用するなら、
「ジョゼと恒夫の、恋愛とエロティシズム」。
PG12指定の実写版を、
今回、どこまで描いているのか、
そこにとても興味があって、
この映画に臨んだ。


ジョゼが恒夫と一緒に、
まるで赤ちゃんみたいに、
初めての世界に触れてゆく場面などは、
面白いと思ったけど、
まぁ、実写版とは同じタイトルの、
別の映画と思った方がいいかもしれない。


あまりDVDを買う事のない私だけど、
実写版を観たあと、
珍しくソフトを買った。

ジョゼと虎と魚たち 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

• 出版社/メーカー: アスミック
• 発売日: 2004/08/06
• メディア: DVD

観ようと思えば、いつでも観られるのだけれど、
でも、正直、今、
観るのが怖い。
あの時の感性が
ちゃんと自分の中に残っているのか、
あの時と同じように泣けるのか。
自分の感性を試す踏み絵みたいだ。
でも、アニメ版を観た、
このきっかけに、
また観てみようと思う。


原作は田辺聖子さんの短編。
こちらも、とてもいいです。

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

• 作者: 田辺 聖子
• 出版社/メーカー: KADOKAWA
• 発売日: 2014/01/08
• メディア: Kindle版

評価　★★★☆☆

コメント 18

妻夫木さんの出た映画の方
見てみたい
青山さんの感性変わっていないどころか
もっと感動するのではないですか
by きよたん (2020-11-30 19:46) 

アニメの実写化はよくありますが、
その逆もあるのですね。
号泣するような映画に巡り合えて幸せですね♪
実写版、きっとまた感動してしまうと思いますよ＾＾
by 風のリボン (2020-11-30 22:51) 

タイトルと内容と田辺聖子さんがイマイチ結びつきません。。

ちょっと（凄く！！）見てみたい映画です。
実写版かアニメ版か？
両方ご覧になられた実花さんが、
「どうしてもどちらかを先に見て欲しい、と言わなければ
ならなくなったらどちらを勧められますか？」
by 向日葵 (2020-12-01 01:12) 

原作をさきに読んでいて、そのあと
妻夫木くんの映画を先に見たなあ。懐かしい^^
妻夫木くん良いなあ〜って思ったのがこの映画だったかも。
今度はアニメになったのね(@@

by リュカ (2020-12-01 10:43) 

圧倒された映画でした。
池脇千鶴さんのディープネイティブ大阪弁と
おばあさん役の新屋英子さんの存在感。
終盤での現実にも胸が締め付けられて、
（内容を知らずに＋楽しい映画だと思って
見たので）見た後、脱力感でぐったりした
記憶があります。

by あとりえＳＡＫＡＮＡ (2020-12-01 10:59) 

この映画取り上げて下さって、うれしいなあ～。

私も実写版の映画のこと、ブログで以前書いたことがありました。

障害者を取り巻くきれいごとじゃない世界で、ジョゼの颯爽とした心の強さに、感動したこと思い出しました。

by meganesaru707 (2020-12-01 12:52) 

私も実写版は記憶に刺さっている作品ですね。
池脇の圧倒的な演技と「くるり」の音楽が印象的な、極めてピュアな、どうしようもなく儚い恋愛映画でしたね。
好きだけど、同じ理由で、もう一度観るには勇気がいるなぁ〜
by つむじかぜ (2020-12-02 03:57) 

きよたんさん
コメントありがとうございます。

あぁ、もうぜひきよたんさんにも、
妻夫木聡版、観てほしいです。

私の感性が変わっていなければいいのですが、
冬休みにでもゆっくり観てみます＾＾

by 青山実花 (2020-12-02 13:12) 

風のリボンさん
コメントありがとうございます。

ほんと、しかも、ファンタジーとか
アクションでもないのに、
アニメ化って珍しいと思いました。

ほんと、もう一度観た時、
号泣できるといいなぁ＾＾

by 青山実花 (2020-12-02 13:13) 

向日葵さん
コメントありがとうございます。

田辺聖子さんお得意の短編ですので、
機会がありましたら読んでみてくださいね＾＾

実写か、アニメか、だったら、
もちろん、実写を強く強く推しますが、
私だったら、
まず実写を観て、
原作を読んで、
アニメも観るかと思います（笑）。

by 青山実花 (2020-12-02 13:14) 

リュカさん
コメントありがとうございます。

原作が先というのもいいですね＾＾
私も同じです＾＾
「ジョゼ」を観て、妻夫木くんて、
なんて素晴らしいんだろうと＾＾
今でも、若手？いや中堅？の中では
一番好きです＾＾

by 青山実花 (2020-12-02 13:14) 

あとりえＳＡＫＡＮＡさん
コメントありがとうございます。

わぁ☆
嬉しいです。
ほんと、ラストはもう言葉に表せない感情で
身動き取れない感じでしたね。
池脇さんの大阪弁、
本物（笑）なのでとても良かったですね＾＾
やっぱりもう一度観てみます＾＾

by 青山実花 (2020-12-02 13:14) 

meganesaru707さん
コメントありがとうございます。

こんな与太ブログでも、
喜んでいただけたら、
嬉しいです。

池脇さんのジョゼは良かったですね。
強くて、そして弱くて・・・。
こうして書いているうちに、
私もあの時の感情が蘇ってきました。

by 青山実花 (2020-12-02 13:15) 

つむじかぜさん
コメントありがとうございます。

やはりあの映画は忘れられませんね。
こんなに皆様が絶賛されているのを読むと、
自分の感性は間違っていなかったんだと
安心します＾＾

お互い、思い切ってもう一度観てみましょう＾＾

by 青山実花 (2020-12-02 13:15) 

この小説が好きでした・・・だから、実写はある種観るのが辛かったな。。。田辺先生のあの世界はもしかしたらアニメの方が向いているのかな！？観てみたい気がしました。
by Ginger (2020-12-02 15:35) 

Gingerさん
コメントありがとうございます。

小説がお好きでしたか。
田辺聖子さんの世界観は、
温かくて、
白黒きっちり付けないのがいいですね。
そういう意味ではアニメっぽいかな＾＾
by 青山実花 (2020-12-04 22:51) 

え、アニメですやん。

青山実花さん、以前言ってませんでしたっけ、
アニメオタクのような人種にはなりたくない。
もし逮捕された際、部屋にアニメのポスターが
貼ってあったと報道されるから…と。

それを聞いて以来、ボクは黙って、
天井にまで貼ってあったエバン下痢オンや、
鬼滅の八重歯のポスターを一枚残らず
剥がしました。

唯一残っているのは、宮崎美子さんの
青ビキニのポスターのみです。
これぐらいは許されるだろうと…。


それにしても驚くのは、
「ジョゼと虎と魚たち」オリジナルの公開が
2004年だったということ。

ミレニアムだと騒いだのが、つい2～3時間前の
ような気がするのですが、時の過ぎるのは
あっという間ですね。

子どもの頃は一日が長かった。
未来は無限のように感じていました。

しかし、この歳になると寂しいことに、
もう老い先が見えてきて、そろそろ
2周目の用意をしております。

2周目は皇室の世間知らずのクソアマでも、
こましてやろうかな？そう考えています。
まずその前にド厚かましい母親の元に
産まれないといけません。

きっと刺激のある一生が送れると思いますよ。
常に命の危険を感じながら、スリリングに・・・。
by 裏・市長 (2020-12-11 23:49) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

あ、あら、
わたくしったら、裏・市長さんに
そのような失礼な事、言いました？

ごめんなさいね、
アニメ専門のサブブログを運営なさっている
裏・市長さんに対して、
申し訳ない事をいたしました。
つい本当の事を言ってしまって。

それにしても、
裏・市長さん、
さすがですわね。
宮崎美子さんの2021年カレンダーを
もうお買いになったとは。

62歳になっても、
変わらないプロポーションと、
可愛い笑顔。
わたくしも、あと40年経ったら、
あのような美しいアラ還女性になりたいものです。

まぁ、後期高齢者の裏・市長さんにしたら、
62歳なんて、
まだまだヒヨッコでしょうけれど。


皇室の世間知らずのクソアマ問題は、
もう、一線を超えましたね。

「馬子さまの二の舞はあってはならない、
鹿子さまのご結婚相手」

と先日の週刊誌に書いてありましたが、
もう完全にKKは駄目人間という前提なのですね。

あの男にどこに惚れたのか、
一日かけて説明してほしいものですわ。

by 青山実花 (2020-12-20 18:57)