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「ミュリエルの結婚」 [映画]

murielnokekkon.jpg
〔1994年/オーストラリア〕


オーストラリアの小さな町で暮らす、
ミュリエル(トニ・コレット)は、
議員の父を持ちながらも、
自身は、ブスでデブ。
高校を中退していて、仕事もできない。


そんなミュリエルだが、
結婚願望だけはめっぽう強く、
いつか素敵な相手と出会える事を
信じている。


ある日、ミュリエルは、
高校時代の同級生・ロンダ(レイチェル・グリフィス)と
偶然再会する。
活発で、
他の友人のようにミュリエルを軽んじないロンダに魅力を感じ、
シドニーで一緒に暮らす事にする。


今までの自分を捨てるために、
マリエルと改名したミュリエルは、
少しずつ運が上向きかけたと思われたが、
ロンダが癌だと宣告され、ショックを受ける。


そんな中、
南アフリカの水泳選手が、
偽装結婚の相手を探していると知ったマリエル(ミュリエル)は、
彼のあまりのイケメンっぷりに、
すぐにその話に飛びつくが・・・。





デブだの、ブスだの、
これは差別用語?と思ったけれど、
そういう映画なので、
あえて、そういう表現にしました。


何のとりえもない女の子の成長物語なのだけれど、
それ以外にも、
色々な物が詰まっていて、
中々奥深い。


まずは、女同士の友情。
出だし、ミュリエルが、
友人の結婚式パーティに参加している場面から
始まるのだけれど、
ここに来ている女の子グループの
底意地の悪さったら。


分かるなぁ、
こういう女の子たちって、現実にもいる。
派手な外見で、ちょっとモテてて、
ミュリエルのような女の子を、
「友達」と言いながら、
めっちゃ軽んじてて。


だからこそ、
ロンダの存在がめっちゃ光る。
ミュリエルを馬鹿にしないロンダの態度に、
観ているこちらは心底ホッとするし、
本当にありがたいと思う。


それから、家族の問題。
ミュリエルは、議員である父から、
いつも駄目人間だと言われている。
ミュリエルには兄弟が沢山いるけれど、
人が寄り集まっているだけで、
いわゆる、「機能不全家族」みたいだ。


後半、とても悲しい事が起こるけれど、
それでも父は、
自分自分自分・・・。
あー、やだやだ。


ABBAの曲が大変効果的に使われていて、
乗れる。
ミュリエル自身がABBAの大ファンらしく、
部屋にはポスターが沢山貼ってあるのを面白く思った。


私もABBAは大好きだけど、
ポスターを貼るタイプのアーティストだとは
思っていなかったから。
いや、それは私の決め付けかな。


・・・と、ここまで書いて、
ウィキペディアで見てみたら、
「世界で一番熱心なABBAマニアはオーストラリア」
と書かれていた。
なるほど!


評価 ★★★★☆

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コメント 2

裏・市長

で、そんな結婚願望の強いミュリエルは、
結婚したの?しなかったの?、
それともできなかったの???。

さて、みなさんこんばんは、浜村淳です。
ミュリエルは叫びます、ねぇロンダ、
いかないでロンダ、待っておくれよロンダ、
ボクを置いていっちゃあイヤだよロンダ!。

さぁ、この映画の結末はご自身で映画館にて
ご覧ください。以上、石切のやさぐれ旅芸人、
浜村淳でした。また来週までごきげんよう、ありがとう。

いやぁ~、もう1994年の映画じゃん!、
ボクなんかまだ生まれてもないじゃん!。
ネタバレもアバヅレもABBAもあらへんで。

誰にも言わへんから、そっと返信に書いといて。

元農水次官がひきこもりの息子を刺し殺した事件も
記憶に新しいが、親が地位や名誉があったりしたら、
やはり、その子息にはかなりのプレッシャーなんだろうな。

もう、小さい頃から、「ワシをがっかりさせるなよ」なんて、
出世して当然のような期待を受けて育ってきたんだろうか。

でも、息子のほうも父親の地位を七光りに、
「この平民どもめが!ひれ伏せ!」的な、
人を見下した発言を続けていたというし・・・。

怖いのは、今回息子を殺したのは、
先日の小学生殺傷事件のようにならないため殺った、
なんて動機で、世間が同情したりして、
ひきこもlりの子どもを持った親が、
自分の製造物である子供を始末したんだから、
まぁ、いいんじゃない?となることだ。

子どもは親の所有物ではないのだから。

普段は人権だなんだかんだ言うけれど、
こんな時だけ、同情票が元農水次官の罪を
軽減しようとする。

でも、自分の息子をあそこまで、何度も
メッタ刺しに出来るのだろうか・・・。
ものすごい殺意を感じるのだが・・・。
世間にはわからない、公表されない親子関係というのが
あるのだろうな・・・。

青山実花さんはボクに対して、
激しい殺意を抱いたことは
ありますか?。敵意はいつも愛のむきだしに
されている事は、行間からひしひし感じますが、
まさか・・・殺意は・・・ねぇ・・・?。
by 裏・市長 (2019-06-05 02:40) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

裏・市長さん、すみません。
実は、この映画、もうずいぶん長い間、
下書きに入っていたレビューで、
細かい部分も、結末も、
すっかり忘れてしまっておりますの。

ですので、
ネタバレしたくても、ネタがありませんのよ。

もし、裏・市長さんが、
どうしても、どうしても、どうしても、
結末を知りたいと思われるなら、
どうぞ、「ミュリエルの結婚 ネタバレ」と
打ち込んでみてくださいませね。
わたくしが調べればいいのでしょうが、
色々忙しいので。おほほ。


まぁ、裏・市長さん、
わたくしも、あの、息子殺しの事件は、
色々考えさせられますわ。

確かに、
「他人に迷惑を掛けるくらいなら、自分の手で・・・」というのも
分からなくはないのですが、

それ以前に、あの父親は、
息子をどのように育てていたのでしょう。

「絶対に自分と同じ東大に入れ」とか、
「絶対に自分と同じ官僚になれ」などと、
幼い頃から、
プレッシャーをかけ過ぎてはいなかったのでしょうか。

それから、もっと気になるのは、
中学から始まったと言われる
母親への暴力です。

父親は、日頃から、妻を大切にし、
慈しんでいたのでしょうか。
もしかして普段から、妻を小馬鹿にし、
軽んじていたような事はなかったのでしょうか。
息子がそれを真似たという可能性はないのでしょうか。

自分の育て方を間違っていたのに、
駄目になったからと殺す、じゃ、
息子も浮かばれませんね。


そりゃあ、わたくしも、
これだけ、嫌がらせやセクハラやストーカー行為をする
裏・市長さんに、色々思うところはございます。
ぜひ「パージ」という映画を観ていただきたいと
思っているところでございます。

by 青山実花 (2019-06-05 23:18) 

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