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「黒蜥蜴」 [映画]

kurotokagemaruyama.jpg
〔1968年/日本〕


宝石商・岩瀬庄兵衛(宇佐美淳也)は、
愛娘・早苗(松岡きっこ)を誘拐するとの脅迫状を、
“黒蜥蜴”なる人物から受け取り、
名探偵・明智小五郎(木村功)に身辺警護を依頼する。


岩瀬父娘は大阪のホテルに身を隠すが、
そこには岩瀬の店の上顧客・緑川夫人(美輪明宏)も投宿していた。


明智は、黒蜥蜴の本当の目的は、
早苗ではなく、
岩瀬が持つ1億2千万円のダイヤ“エジプトの星”ではないかと、
推測する。


黒蜥蜴から、「今夜12時に娘をいただく」との電報が届き、
明智は、眠っている早苗を守る為に、
隣室で緑川夫人と待機する。


しかし気付いた時は、早苗は誘拐された後だった。
しかも、緑川夫人が正体を表す。
実は彼女こそが黒蜥蜴だったのだ。


逃亡した黒蜥蜴だが、
その後も、執拗にダイヤを狙う彼女と明智の攻防が続く・・・。





江戸川乱歩の原作を三島由紀夫が戯曲化、
さらにそれを映画化したという作品。


黒蜥蜴を演じる、まだ若かった頃の美輪明宏さんが、
とても綺麗で、そして妖艶。


そして一つ、気が付いた事。
美輪さんは女装より、男装の時の方がより美しさが際立つ!
全編、女として演技している美輪さんだけど、
一度だけ、逃亡の手段として、
男装するシーンがあって、
それがもう、美しいのなんのって。


男であれだけの美貌の人は、
あまりいないからなのでしょうね。


黒蜥蜴は、宝石だけでなく、
美しい人間もコレクションしている。
(ちょっと気持ち悪いけど)
これぞと思った完璧な容姿の人間を剥製にして、
彼女が言うところの「美術館」に展示してあるのよ。


そして、その剥製の中の一体を、
美輪さんも懇意だったという、
三島由紀夫が演じているものだから、
可笑しくなってしまう。
自分で自分を、
完璧な容姿の人間群に入れるかぁ(笑)。


黒蜥蜴は明智を憎みながらも、
恋している自分に気付く。
明智もまた、黒蜥蜴を憎からず思っている自分に気付く。
そんなやりとりもまた、面白い。


評価 ★★★☆☆

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