◆ねえだっこして◆ [本]
絵本は子どものものだと思われがちだけれど、
本書で描かれている、
悲しい気持ち、
切ない気持ちは、
やっぱり大人になってこそ、
本当の意味で理解できるんじゃないだろうかと思う。
今まで自分の場所だった,
居心地のいいおかあさんのひざや、
温かい腕の中が、
赤ちゃんが生まれた事で、
奪われてしまった猫の気持ちは、
涙が出そうなくらい健気だ。
赤ちゃんは小さいから、
その場所は譲るけれど、
本当は私だって抱っこしてほしい。
おかあさん、おかあさん、おかあさん、
時々でいいから私を抱っこして、と。
著者の意図は分からないけれど、
勝手に想像するなら、これは、
猫という設定にはなっているけれど、
弟や妹が生まれた上の子の気持ちを表していると言っていい。
全ての大人にこの絵本を薦めたい。
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