「逆転」 [映画]
〔1963年/アメリカ〕
史上最年少でノーベル文学賞を受賞したポール・ニューマンは、
受賞式出席のため、スウェーデンに訪れる。
ホテルのフロントで、物理学賞を受賞したエドワード・G・ロビンソンを紹介され、
挨拶を交わすが、
翌日、再会したロビンソンは、
ニューマンとは初めて会ったような風で、どこかおかしい。
ロビンソンの姪のダイアン・ベイカーが、
ロビンソンの秘書のような役目をしていたが、
彼女もどこか要領を得なかった。
不審に感じ始めたニューマンの所に見知らぬ男から電話が入り、
どうしても話したい事があるので、来てほしいと、
番地を告げられる。
言われた通りのアパートに行くと、
男が死んでおり、
また、犯人らしき男に、ニューマンも執拗に追いかけられ、
ついには建物の屋上から突き落とされる。
下が運河だった為、助かったニューマンは、
警察官を伴って、さきほどの殺人現場に行くが、
死体は消えており、彼の話を誰も信じてはくれない。
その後、ニューマンは、
事件は、ロビンソンの頭脳を欲する東側の国が仕組んだ事であり、
授賞式に出るのは、偽者のロビンソン、
本物のロビンソンは停泊中の船に監禁されている事を突き止め、
救出に向かう。
受賞式まで時間は少ない。
偽者がスピーチを始めてしまったら、
取り返しがつかない。
果たして間に合うのか・・・。
ノーベル賞受賞者が、
追いかけ追いかけられする、サスペンス。
ポール・ニューマンがノーベル“文学賞”というのが、なんだか可笑しい。
彼は斜に構えた文学者という設定で、
受賞記者会見で、
「賞なんかいらない」
「金がないので、別名で探偵小説を書いて凌いでいる」などなど、
言いたい放題のワガママ男である。
しかし探偵小説を書いているだけあって、
推理力は抜群、
あれだけスカしているのだから、
他人の事なんてどうでもいいのかと思いきや、
意外にも、ロビンソン救出に尽力する。
ポール・ニューマンは、
この映画の3年後にも、
ヒッチコックの「引き裂かれたカーテン」で、
冷戦に巻き込まれた博士の役を演じているのが面白い。
そういうイメージ?
今観ると、とても牧歌的だが、
ニューマンが船内に入ってからの救出劇は、
それなりにハラハラできる。
ロビンソンの頭脳が欲しい東側という、
いかにも冷戦時代に作られたお話で、
しかし、その割に、
ロビンソンの扱いが非常にぞんざいで、
船内の汚い部屋に閉じ込められて、
死にそうになっている彼を見たら、
「何の為に誘拐してるんだか分からないじゃん」と言いたくなった(笑)。
やっぱりポール・ニューマンはいい男だ。
なんというか、
正しい骨格、というか、
正しい頭蓋骨って感じがする。
意外と小柄で、撮影に苦労する事もあったと何かで読んだが、
私は男の身長は気にならないし、
そんな事より、あのハンサムぶりには参ってしまう(笑)。
評価 ★★★☆☆
2011-06-15 12:00
nice!(11)
コメント(2)
トラックバック(0)
「正しい頭蓋骨って感じ」 あっ、解かるなぁー!的を獲た表現ですね~。
上手い! パチパチパチ!
by 坊や (2011-06-16 11:32)
坊やさん
ありがとうございます。
イケメン俳優、カッコいい俳優は沢山いますが、
頭蓋骨まで綺麗(想像)な俳優さんは、
あまりいない気がしまして(笑)。
by 青山実花 (2011-06-17 10:27)