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「シュウシュウの季節」 [映画]

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〔1998年/香港・台湾・アメリカ〕


酷い内容だよ。
いや、映画の出来云々ではなく、そのストーリーが。


1970年代、中国・成都に住む女学生シュウシュウ(15歳くらいか?)は、
国の「下放政策」と呼ばれる運動により、
親元を離れ、辺境の地に農業などの手伝いをする事になる。


彼女が配属されたのは、チベットの大平原で、
放牧の手伝いをする仕事である。
そこで、若い頃、悪さをしたせいで陰茎を切り取られた老金という男と、
二人で馬の世話をするのだ。


広い平原にたった二人だけのテント生活。
シュウシュウと老金は、言葉は少ないが、
静かな心の交流があり、関係は悪くなかった。


しかし、半年の任期が終わり、本部がシュウシュウを迎えに来る日になっても、
誰もやってこない。
不安に思うシュウシュウの所に、
一人の男がやって来て、驚くべき事実を知る。


「下放政策」は、もうとうに終わり、学生たちは家に帰っていると。
そして、「家に帰るには『許可証』が必要だが、自分なら何とかできる」と男は言う。
そしてその『許可証』を得る為に、
シュウシュウは自分の体を男に差し出してしまうのだ。


けれど、男は二度とシュウシュウのテントには来なかった。
その後も、別の男が入れ代わり立ち代わり現れては、『許可証』の事を仄めかす。
どうしても親元に帰りたいシュウシュウは、
その度に男と関係してしまうのだ。


そして、そんな彼女を見つめる老金の悲しい瞳。
可愛く、無垢だったシュウシュウの顔や態度が、
除々に荒んで、アバズレのようになってゆくのが、
観ているこちらも辛くて、目を背けたくなった


そんなに帰りたいなら、
電車でもバスでも乗り継いで、勝手に帰ったらいいじゃん、
親元に帰るのに、誰の許可が必要かと、
そう思ってしまうが、
それは私が呑気な日本に住んでいるからであって、
当時の中国は、そんな簡単なものではなかったのだろう。
やっぱり中国って得体が知れない。


評価 ★★★☆☆

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