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「ジョージタウン」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


モット(クリストフ・ヴァルツ)と、
エルサ(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、
妻の方が30歳ほど年上の夫婦。


ある夜、夫妻の家で、
著名人を招いた晩餐会が行われるが、
客が帰った後、
エルサが遺体となって発見される。


モットは「散歩から帰ったら妻が死んでいた」と言うが、
胡散臭いモットが大嫌いな、
エルサの娘・アマンダ(アネット・ベニング)は、
そんな事は到底信じられず、
モットの犯行を確信する。


モットは逮捕され、
裁判が始まるが、
やがて彼の誇大妄想と嘘と野心で塗り固められた
人生が明らかになってゆき・・・。





大嫌い、クリストフ・ヴァルツ。


あー、
いやいやいやいや、
そんな事を言ってはいけない。
あくまで嫌いなのは、
彼の役柄であって、
彼自身には何の罪もない。


しかし、私の中の彼の印象は最悪(笑)。


以前観た、「ビッグ・アイズ」の役がクソ野郎すぎて(笑)、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2015-02-01

【今後、彼の出演作を観たら、
 それがどんなに良い役でも、
 「あ!あいつだ」と思ってしまいそう】

と書いたけれど、
まさしく、それが現実になった感じ(笑)。


この「ジョージタウン」と「ビッグ・アイズ」の、
クリストフ・ヴァルツの役は似ているところがある。


口が上手く、
人に取り入り、
胡散臭いながらも、
一部の人は彼の言う事を信じてしまうという。


本作では、
夫に先立たれ、
生きる希望を失くした金持ちの老女・エルサの
心の隙間に入り込み、
結婚までしてしまう、
異様な上昇志向の男を、
めちゃめちゃ上手く演じている。


これだけ人の神経を逆撫する演技ができるヴァルツさんって、
実は、凄い人なのでしょうね。
しかも、この映画は、
彼の初監督作品でもあって。


私も彼のような人に、
騙されないように気を付けよっと(笑)。


評価 ★★★★☆

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23区内全駅制覇・西小山駅 [23区内全駅制覇]

【23区内全駅制覇・各駅編】


第150回目の掲載は、
 ・東急目黒線
「西小山駅」です。


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駅前の小さなアーケード、
「西小山商店街」。
シャッターが閉まっているお店が多い気がします。


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まず向かったのが、
「小山八幡神社」。


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こちらは「しながわ百景」にも選ばれている、
美しく由緒ある場所です。


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しかし、今年に入って、
この神社の境内にマンションが建設されるという、
驚きのニュースがありましたね。


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築85年と老朽化した社殿などの改修費用を賄うため、
致し方ない措置との説明があったそうです。


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地域住人の方は猛反対されているそうで、


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計画が実行されれば、
樹齢100年になる樹々も、
7割伐採されてしまうんだとか。


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しかし神社側の懐事情もあるのでしょうし・・・。
一体どうしたらいいのか。


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「小山八幡神社」のすぐ隣にある、
「麻耶寺」。


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こちらも大きなお寺です。


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「江戸見坂公園」の馬と、


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ウサギの遊具が可愛い。


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凄い古家を発見。
鬱蒼とした木と竹に囲まれて、
中がよく見えません。


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覗き込んでみると、
朽ちた家がありました。


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こちらの古家は、
人が入り込まないようにするためか、
柵がされています。


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住宅街に、
小さな「葛原神社」がありました。


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ネパールレストランの、
「バルピパル」さんでお食事。


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2種のカレー(ひき肉・野菜)と、
豆のスープのプレートをいただきました。


店長さんのお話しでは、
ネパール料理はインド料理とは、
似て非なるもので、
カレーがサラサラなのが特徴だそうです。






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※今まで行った駅のリンク集です。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2010-09-22-13

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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 貼り付けておきます。


2018年の4月から12月まで、
「23区内全駅制覇」というカテゴリーで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2010-09-22-12
路線ごとに、駅名表示板を並べて、
掲載していたのですが、
次は「2周目」という事で、
今度は各駅の周辺を、もう少しゆっくり歩いてみたいと思います。


条件は特にないのですが、
駅周辺の雰囲気や建物を見たり、
それから、お食事かお茶ができればいいな、
と思っています。

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「我が家の風」 [映画]

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〔1943年/日本〕


退役軍人の娘・蜷川夏子(月丘夢路)は、
見合いした曾我部浩(宇佐美淳)と、
もうすぐ結婚する予定。


ある日、父の留守中に、
勘当されている兄が突然やって来る。
夏子は、兄との再会を喜ぶが、
兄は、父の帰宅を待たずに帰ってゆく。


その直後、
兄は割腹自殺をし、
夏子の結婚は延期になってしまう。


夏子は、
大きなショックを受け、
さらに浩に召集令状が。
2人は再会を約束し、
浩は出征する。


夏子は、兄の死をきっかけに、
兄の妻や、中学生の息子・賢一と
交流するようになり、
そんなこんなの中、
浩の帰りを待つが・・・。





1964年に、
アメリカの議会図書館に、
1,400本にも及ぶ戦前・戦中の
日本映画が保存されている事が判明し、


日米双方による事前調査と折衝を経て、
1967年11月8日に「交換協定文書」が調印され、
日本側が返還を希望したフィルム群が里帰りをしたそうだ。


私の想像だけど、
他にも世界中に(もちろん、日本国内にも)
まだまだ見つかっていない、
邦画のフィルムが沢山あるのでは、
と思う。


1本でも多くの作品が見つかって、
きちんとした形で、
保存される事を願っています。


で、この映画は、
そんな「返還映画」の1本で、
1943年(昭和18年)製作という事もあり、
戦争の色がとても濃い内容。


人々は、
年頃の男性が出征する事を、
全く疑問に思っていないように見える。
女たちは、千人針を作り、
男たちは、それを喜んで受け取ったりしている。


割腹自殺した、月丘夢路さんの兄には、
中学生の息子・賢一がいて、
この子も当然、
軍人になる事を夢見ている。


そして、時が過ぎ、
立派に育った賢一は出征するのだけれど、
そんな賢一の事を、皆が、
「お父さんも喜んでいるでしょう」と。


時代が違うのだから、
今の感覚を当てはめてはいけないけれど、
自分の息子が死ぬかもしれない状況を、
喜ぶ親がいるか、と悲しくなる。


本気でそう思っているとしたら、
洗脳って恐ろしい。
もう、そんな時代が二度ときませんようにと、
願うばかり。


評価 ★★★☆☆

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23区内全駅制覇・中井駅 [23区内全駅制覇]

【23区内全駅制覇・各駅編】


第149回目の掲載は、
 ・西武新宿線
 ・都電大江戸線
「中井駅」です。


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「中井駅」の、
西武新宿線と都営大江戸線は、
地上乗り換えですね。
私は大江戸線を利用しましたが、
西武線の写真を載せてみました。


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「林芙美子記念館」へ。


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竹林に囲まれた、
美しい場所です。


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こちらには、
作家・林芙美子さんが、
晩年住まわれたお家が展示されています。
こちらは玄関。


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林芙美子さんといえば、
貧しく、
複雑な生い立ち、


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波乱万丈な人生のイメージがありますが、
最後は、このような邸宅に住んでいたのだと、
ホッとします。


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私は林さんの作品は、
本より、原作を映画化したものを
何本か観ています。
「放浪記」
「浮雲」
「稲妻」
「めし」
そして、特に「晩菊」は、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2016-04-18
大傑作だと思いました。


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そういえば、林芙美子さんは、
電車に乗ると、
「今、この瞬間、電車が脱線したら、
 どの男の手を取って逃げようか」と、
常に、同じ車両に乗っている男性の顔を見ていたんだとか。


同じ事をしてみようかと、
1、2度試した事があるのですが、
林さんのような
色気も気概もない私には無理でした(笑)。


そういう事は、人の真似をしても駄目なのですね。
自然に、心の底から湧き上がる情熱がないと。


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自筆の原稿も展示されています。


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「旧島津家住宅アトリエ」へ。


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こちらは、年に1回ほど、
公開されるそうですが、
私が行った日は閉まっていました。


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その近くにあるのが、
「大日本獅子吼教会本堂」。
とても大きなお寺です。


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「中井御霊神社」へ。


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蔦で覆われた古家を
発見しました。


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隣の家も、
蔦が浸食しています。


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こちらは電線に
蔦が昇っていますね。


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「美熟女の簡単なサポート」。
18歳から70歳までOKだそうです(笑)。


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タイ料理の「サワディ」さんでお食事。


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カオソーイをいただきました。


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こちらのお店は、
窓際の席に座ると、
西武線のホームを見ながら
お食事ができます。





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※今まで行った駅のリンク集です。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2010-09-22-13

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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 貼り付けておきます。


2018年の4月から12月まで、
「23区内全駅制覇」というカテゴリーで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2010-09-22-12
路線ごとに、駅名表示板を並べて、
掲載していたのですが、
次は「2周目」という事で、
今度は各駅の周辺を、もう少しゆっくり歩いてみたいと思います。


条件は特にないのですが、
駅周辺の雰囲気や建物を見たり、
それから、お食事かお茶ができればいいな、
と思っています。

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「私がやりました」 [映画]

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〔2023年/フランス〕


1930年代のパリ。
新人女優・マドレーヌは、
有名プロデューサー・モンフェランの家に呼び出され、
襲われそうになるが、
突き飛ばして、逃げ出す。


それから少しした頃、
警察が家にやって来た。
なんと、モンフェランが拳銃で殺され、
マドレーヌが犯人だと疑われているのだ。


マドレーヌは、ルームメイトで弁護士のポーリーヌと話し合い、
これは有名になるチャンスと考え、
「私が殺しました」と虚偽の発言をする。


裁判で、マドレーヌは、
自分が貞操を守った事、
正当防衛だった事を、
感動的にスピーチし、
陪審員、さらには大衆の心を掴み、
無罪となる。


彼女は悲劇のヒロインとして、
一躍スターに。
ところが、往年の大女優・オデット・ショーメットが、
本当の犯人は私だと言い出し・・・。





人を殺したのに、
「殺していない」と言い張る容疑者は多いけど、
この映画は逆で、
殺してもいないのに、
「殺した」と言って、
それがきっかけとなって、
無名女優がスター女優になる、
コメディ。


人が死んでいるというのに、
暗くも、重くもなく、
ポップで、ブラックジョーク満載で、
時々笑ってしまう。


これは1930年代の設定だから、
できる物語でしょうね。
現代の警察なら、
科学的な検証がされて、
やってもいない殺人を、
「やった」と言い張っても、
バレるような気がするけど、
どうでしょう。


もしも、
それがバレたら、
今なら、どんな罪に問われるのだろう。


別に犯人を隠匿する理由ではなく、
ただただ、ヒロインになりたい、
注目されたい、
それをきっかけにデビューしたい、
なんて理由だったら。


なんだか、今のネット社会の、
承認欲求が強すぎる一部の人を思うと、
現実に起こりそうな気もして怖い(笑)。


それから、
「いい目を見させてやる」と餌をちらつかせて襲いかかる、
そういう輩の存在は、
昔も今も、
変わらずいるのね、とも思う。


評価 ★★★☆☆

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