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「枯れ葉」 [映画]

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〔2023年/フィンランド〕


フィンランドの首都・ヘルシンキ。
スーパーで働く女・アンサは、
理不尽な理由でクビを言い渡される。


一方、建設現場で働くホラッパは、
仕事中に酒を飲むほど酒浸りで、
これまたクビに。


そんな2人が、
カラオケバーで知り合って惹かれ合い、
その後、偶然、再会する。


互いに名前も知らないまま、
映画を観にいった2人。
別れ際、アンサは、
電話番号を書いた紙片をホラッパに渡すが、
ホラッパはそれを失くしてしまい・・・。





フィンランドの巨匠・アキ・カウリスマキ監督が、
前作「希望のかなた」を最後に、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2018-01-12
引退表明したけれど、
それを撤回し、
復帰しての第1作目が、
本作「枯れ葉」。


人生を謳歌しているとは言い難い、
孤独で貧しい男と女が出会い、
少しずつ、距離を縮めてゆく。


しかし、縮まったかな、と思うと、
必ず何かしらのアクシデントが起こって、
中々一筋縄ではいかず、
ヤキモキさせられる。


フィンランドの人々の生活も垣間見られる。
不景気なのは、日本と変わらず、
苦しいけれど、
それでも、たまにカラオケに行ったり、
映画に行ったりするのが、楽しみで。


そのカラオケというのが、
カラオケボックスではなく、
のど自慢のような、
それなりのステージで、
客が見ている前で一曲歌う。
私だったら、
何を歌おうか、なんて考えちゃった(笑)。


ラジオがかかる場面が多く、
その時は、必ず、
ウクライナとロシアの戦況が流れる。


カウリスマキ監督は、
男女の問題や、
フィンランドの現状を描くのと同時に、
ロシアへの批難の気持ちを
表現しているのかと思う。


評価 ★★★★☆

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