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「ぼくは君たちを憎まないことにした」 [映画]

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〔2022年/ドイツ・フランス・ベルギー〕


パリで暮らすアントワーヌとエレーヌは、
深く愛し合う夫婦。
幼い息子・メルヴィルと3人で、
幸せな毎日を過ごしている。


2015年11月13日。
ライブに行くエレーヌを送り出したアントワーヌは、
その後、ライブ会場で、
パリ同時多発テロが起こった事を知る。


何度かけても繋がらない、エレーヌの携帯電話。
パリ中の病院を訪ね回っても、
エレーヌは見つからず、
アントワーヌはパニックに。


そして、やっと見つけたエレーヌの冷たい体と、
対面する。


母を恋しがって泣くメルヴィルに、
どう対処していいのかも分からず、
葬儀の準備にも身が入らないアントワーヌが、
テロリストに向けて、
「ぼくは君たちを憎まないことにした」というメッセージを
ネットにアップすると・・・。





2015年に起きた、
イスラム国によるパリ同時多発テロで妻を失った
ジャーナリスト・アントワーヌ・レリスが体験した実話。


タイトル通り、
アントワーヌは、
「自分は誰も憎まない」という趣旨のメッセージを書き、
それをネットに載せると、
一晩のうちに20万人もの人がシェアし、
新聞でも取り上げられる。


そう、憎しみからは何も生まれない。
”僕と息子は、今まで通りの生活を続ける”
それが彼にできる精一杯の事であり、
ちょっと違うかもしれないけど、
「幸せは最大の復讐」
と言えるのかもしれない。


しかし、当たり前の事だけど、
現実は、そう簡単には行かない。
エレーヌを思い出しては涙し、
コントロールできない感情で、
母や妹や、エレーヌの家族にまで、
当たってしまったり、
幼い息子にイライラして、
大声を出したり・・・。


仕方ないよ。
人間はロボットじゃない。
悲しくて、辛くて、
人の気持ちにまで慮っていられない事も、
時にある。
でも、それでも、
何とか立ち上がって歩き出す・・・
過去は変えられないのだもの・・・。


評価 ★★★☆☆




〓〓〓〓〓〓


この映画は、
11月16日にオープンした、
キノシネマ新宿で観ました。

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映画館には割と通っている方だと思うのですが、
開館初日に映画を観たというのは、
初めてかもしれません。


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といっても、新しい建物が建ったわけではなく、
新宿文化ビルの4・5階で8月まで営業していた、
「EJアニメシアター新宿」を改装してのオープン、
そして、「アニメシアター」の前は、
「角川シネマ新宿」という映画館でした。


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「角川シネマ」の頃は、
古い大映の映画などが上映されていたので、
よく通っていましたが、
「アニメシアター」になってからは、
足が遠のいていました。


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今回久し振りに中に入って、
「あ、懐かしい」と感じ、
嬉しかったです。


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キノシネマがオープンした事で、
新宿で観られる映画の幅が、
また広がりました。
楽しみです。


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