「緑の小筐」 [映画]
〔1947年/日本〕
とある山奥で、
炭焼きを生業にしている夫婦がいた。
2人は仲睦まじく、
そのうちに、男の子が誕生した。
夫は、その子の幸せを願い、
幸男と名付けた。
夫は、日々、暮らしていくうちに、
次第に、今の生活に疑問を抱くようになった。
家族3人だけの山奥の暮らし。
電車も、飛行機も、
世の中はどんどん発達しているのに、
自分は、それらを見た事もないし、
このままでは、幸男もまた、
同じ事の繰り返しになるだろう。
それでいいのか。
もっと、外の世界を知るべきではないのかと。
夫は、妻に、
自分の思いを打ち明けた。
そして、
自分が必ず幸男の為に道を付けると言い残して、
山を下り、
捕鯨船の乗組員になった。
ところが、ある日、妻に手紙が届いた。
夫の船が遭難し、
生存は絶望的であろうと。
妻は泣き崩れ、
体調を崩した。
父の遭難を知らない、幼い幸男は、
母の病気を伝える、拙い手紙を書き、
父が作った木彫りの緑色の小箱に入れ、
川に流した。
川は海に繋がっている。
この小箱はきっと父の手に届くと信じて・・・。
素晴らしい物語。
ある種のおとぎ話だと思うけれど、
観る者の心を惹き付けて離さない。
映画の半分は、
川に流した緑の小箱が、
川下に向かって流れてゆく様子が
描かれている。
なのに、全く飽きずに、
小箱の運命を見つめていられる。
時に、雪に埋もれ、
時に、澱みで停滞し、
時に、ダムで動きが止められ、
時に、人に拾われ、
それでも、小箱は、
運よく、
難を切り抜けてゆく。
最早これまでか、と思う場面でも、
必ず、また川下に向かってゆく。
やっと海に辿り着いた小箱。
そこからが見どころだ。
普通に考えたら、
有り得ないオチだろう。
でも、いい。
これはおとぎ話だ、
愛に溢れた、美しい家族の物語だ。
それに、この世の中には、
嘘でしょ、有り得ない、
という奇跡が起こるではないか。
映画のような事が
もしかしたら、あるかもしれない。
いや、きっとあると信じてる。
評価 ★★★★☆
QRコード
うわあ、結末が気になります！
たしかに世の中にはありえない事がおこっているので、どんな結末でもほんのりしたいです(^^)
by わたし (2023-06-04 12:24)
今の世ではありえないような切ないお話ですね。
こんなに古い映画をどのようにして見つけるのでしょう？
by よしあき・ギャラリー (2023-06-04 15:02)
こんにちは＾＾
素敵なお話しですね♪
川を流れていく小箱の運命、想像しながら拝読しました。
幸男ちゃんの手紙が無事に届きますように...
by いろは (2023-06-04 17:10)
遭難し、生存が絶望的と思われる船から
どうやって手紙が届いたんだろう？
by Mitch (2023-06-04 17:59)
わたしさん
コメントありがとうございます。
気になりますよね＾＾
私も映画を観ている間、
ずっと気になってハラハラしていました。
幸せなおとぎ話でした＾＾
by 青山実花 (2023-06-04 18:25)
よしあき・ギャラリーさん
コメントありがとうございます。
幸せな奇跡なら嬉しいですよね＾＾
この映画は名画座で観ました＾＾
古い映画は、名画座や、
レンタルや、
友人が貸してくれるDVDで観ています＾＾
by 青山実花 (2023-06-04 18:25)
いろはさん
コメントありがとうございます。
おとぎ話みたいなストーリーなだけに、
情景が浮かびやすいですね＾＾
小さな子供が出てくる映画は、
幸せになってほしいと願ってしまいますよね＾＾
by 青山実花 (2023-06-04 18:26)
Mitchさん
コメントありがとうございます。
とってもミラクルな感じで終わるラストです＾＾
ハッピーエンドっていいですね＾＾
by 青山実花 (2023-06-04 18:26)
何とも言えない話ですが結末はやはり奇跡が起きたようですかね？
そう願いたいですね。
by kousaku (2023-06-04 19:16)
美しお話しですね。ハッピーエンドのお話私も好きです。
by JUNKO (2023-06-04 19:17)
たまにはおとぎ話 見てみたい 聞いてみたい
現実にはあり得なくても
映画だから。
by kiyotan (2023-06-04 21:11)
ご存知かと思いますが、3日、土曜日の「スナックラジオ」に、ミッツ・マングローブさんがゲストで出ておりました。老婆心の押しつけですが、ラジコで聞くことが出来ます。普段は下ネタが中心のギリギリトークの番組ですが、今回は、あまり下ネタまで落としませんでした。不思議だなと、思った次第です。
結末が気になります。
時代的に入手困難な映画だから、どなたかリメイクしてくれんかな。
イタリアの小さな村で生じ続けている奇跡、毎週日曜放送中。
奇跡的なおとぎ話、妄想族には欠かせない映画ですな。
by tommy88 (2023-06-05 07:08)
奇跡的な出来事・ハッピーエンド大好きです
悲しい出来事が多い現実、せめて物語の世界は希望をかなえてほしいです！
by mitu (2023-06-05 07:58)
どんな困難も切り抜けていく小箱。
まるで人生の様ですね。
おとぎ話でもいいんです！！ハッピーエンドを信じる力って大切ですよね( ｀ー´)ノ
by Rinko (2023-06-05 08:20)
名画座がメインですね、レンタル、ご友人から等、その気になればあるのですね。教えていただき、ありがとうございました。ｍｖ＿ｖｍ
by よしあき・ギャラリー (2023-06-05 09:05)
名画座に行きたくなりました。(^.^)/
by バク・ハリー (2023-06-05 09:29)
うーん、結末が気になります(>_<) 事実は小説より奇なり...とか。ハッピーエンドであって欲しい(>_<)
岩手県遠野市に近いタイマグラの集落で暮らしていたお婆さんみたいに、山奥で暮らしたいと思って居たことも有りました。元気な内は生活出来るでしょうけれど、年を取って生活範囲が狭くなると....(>_<)
by yokomi (2023-06-05 23:13)
1947年というのがすごいですね！皆さん仰ってますが、結末、気になります！！
by トモミ (2023-06-06 07:31)
おはようございます( ^o^)ノ*
本当に映画になるような物語ですね。爺も見たいです。
今日は暑くなるようですね、熱中症に気をつけましょう。
by お散歩爺 (2023-06-06 07:51)
なんだろう、緑の小筐がどういう作品なのかよりも、冒頭の写真、ポートレイト写真のお手本のような素晴らしいポスターですね。←見方が写真に偏っている？
浦辺粂子さんが出ているのと思ったら、産婆役なんですね。
by kiyo (2023-06-06 09:43)
kousakuさん
コメントありがとうございます。
はい、ラストはミラクルでした＾＾
良い映画はいいですね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:20)
JUNKOさん
コメントありがとうございます。
特に、幼い子供が出てくる映画は、
幸せな結末がいいですよね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:20)
kiyotanさん
コメントありがとうございます。
サスペンスやアクションもとっても面白いけれど、
たまには、おとぎ話のような、
ホッとするお話しもいいですね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:20)
tommy88さん
コメントありがとうございます。
情報ありがとうございます＾＾
「スナックラジオ」、youtubeにもアップされているので、
聞いてみます＾＾
この映画、
DVD化もされているようです。
しかし、よほどのマニアでもない限り、
中々買おうという気にならないのも分かります。
昔のように、
普通にテレビで放送してくれたらいいのにと思います。
by 青山実花 (2023-06-07 11:21)
mituさん
コメントありがとうございます。
今、色々ガッカリする事が多いので、
映画の中くらい、
夢を見たいですね。
by 青山実花 (2023-06-07 11:21)
Rinkoさん
コメントありがとうございます。
ほんと、人生も、
どんな困難にぶち当たっても、
時間はかかっても、
乗り越えてゆきたいですね＾＾
信じる力って、大事だと私も思います＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:21)
よしあき・ギャラリーさん
コメントありがとうございます。
古い映画マニアの皆さまは、
なんとかして、フィルムを探して観ているようです＾＾；
私も、できるだけの努力はしているつもりです＾＾；
by 青山実花 (2023-06-07 11:21)
バク・ハリーさん
コメントありがとうございます。
名画座は、シネコンやミニシアターとは、
また違った雰囲気で楽しいです＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:21)
yokomiさん
コメントありがとうございます。
世の中に、有り得ないと言い切れる事は、
少ないですものね＾＾
可能性が大事ですね＾＾
山奥の暮らしも、都会の暮らしも、
メリット、デメリットがありますね。
by 青山実花 (2023-06-07 11:22)
トモミさん
コメントありがとうございます。
戦争が終わってまだ2年で、
このような映画が作られていたのですから、
凄いですね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:22)
お散歩爺さん
コメントありがとうございます。
たまにこういう作品に当たるから、
映画はやめられなくて＾＾
暑い日、涼しい日、
混ぜこぜでだるいですが、
頑張りましょうね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:22)
kiyoさん
コメントありがとうございます。
この写真は、
DVDのジャケットなので、
今の時代のセンスのある人が、
カラーにして作ったのでしょうね＾＾
浦辺粂子さん、
お若い頃からお婆さん役が多いですね＾＾
by 青山実花 (2023-06-07 11:22)
「緑の小筐」タイトルでは話を想像できませんでした。
いいお話ですね～。
奇跡的なことは現実にも稀には起こりますもの。映画ならぜひ^^
by sana (2023-06-08 17:15)
sanaさん
コメントありがとうございます。
私も予備知識ゼロで、
劇場に行ったので、
こんな良い映画とは、
拾い物をした感じでした＾＾
奇跡、絶対ありますよね＾＾
信じることが大切だと思います。
by 青山実花 (2023-06-09 16:26)
ミラクルな奇跡が起こるのですね。
いや～、しかしうまい。
結末まで明かすことなく、読んだ者へ
作品に対する興味を引きつけ、
いじわるなまでにラストは教えてやらない。
なのに、その感情の悪さを読者に対して、
感じさせない…今回の記事は青山実花の真骨頂です。
もう与太ブログとは言わせない！、
そんな気骨すら感じさせます。
今日の記事はこれひとつで「作品」として
完成している。感服いたしました。
さて、奇跡が起きないかと言われているのが、
現在進行中の、
沈没したタイタニック号を見に行くツアーの
潜水艇が行方不明になってしまって3日目という件。
残る酸素は40時間を切ってしまいました。
でも、もし乗組員が半分になれば、
酸素は80時間持ちますよね。
もし、乗組員がそのまた半分になれば・・・。
船体自体が行方不明という説、
海底から定期的に金属音がするという説、
入り乱れています。
もし、船体を発見しても引き上げに数日かかるとか。
最後の希望は潜水艇が自力で浮上してくる事。
もし、私と青山実花さんが海底で行方不明に
なったとして酸素が残り1時間となった時は
どうしたらいいですか。
お任せください！いいアイデアが浮かびました。
まず私が酸素をボンベから吸います。
そして口移しに青山実花さんに酸素を移動させます。
その次に青山実花さんが私に口移しで酸素を
送り込むのです。これを繰り返せば、
無限に酸素が減る事はないのではないでしょうか！
そして救助をゆっくり待てばいいのです！
このグッドアイデアを、今タイタニック号の付近で
涼んでいるタイタン号の人々に伝えたいです！
auとドコモとソフトバンク、どの携帯なら
繋がるのでしょうか？奇跡を待ちます。
by 裏・市長 (2023-06-22 01:25)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
いえいえ、
裏・市長さん、とんでもない事ですわ。
わたくしのこのブログは、
与太ブログですわよ、
それ以外の何物でもございません。
与太の何が悪いのでしょう。
自分の書く文章を、
上手いなんて思っている人がいるなら、
その方が怖いですわ。
本当に上手かったら、
とっくにプロになっています。
自分にその意思がなくても、
世間が放っておきません。
わたくしは、今のポジションが
何より心地よいのです。
今の生活に全てに大満足しています。
トップになって矢面に立つのも真っ平です。
何か、私の事を良く知らない人が、
私の気持ちを勝手に想像して、
何か言っていると、
人から聞いて大笑いしました。
こんな富豪の私が、
何をそんなにガツガツする事がありましょう。
私はブログのタイトル通り、
のんびり生きていきたいだけなのです。
だからって、反論したりは面倒くさい。
松田聖子方式ってやつです。
何を言われても関係ありません。
二度と会わなければいい話です。
私の事より、
ご自分のご心配をなされたらぁ？
色々聞いてますけどね。
潜水艦で酸素が薄くなってきたら、
金持ちの私でも、
ガツガツするかもしれません。
しかし、口から出てくるのは
二酸化炭素で、
呼吸の足しにはなりません。
金があっても死ぬしかない時もあるのね。
奇跡を待ちます。
by 青山実花 (2023-08-06 20:19)