「彼女の特ダネ」 [映画]
〔1952年/日本〕
VAN写真新聞社のカメラマン・椿八重子(京マチ子)は、
カメラ嫌いの総理大臣・白河(小杉勇)の
笑顔の写真を撮りたいと奮闘していたが、
中々思うような成果が得られない。
ある日、八重子が、白河の息子で、
天文学の研究をする変わり者の芳郎(菅原謙治)の
取材をすると、
芳郎は、八重子に惹かれる。
八重子は芳郎とデートを重ね、
ついに、白河と会う機会を得るが、
激しく怒られ、
追い返されてしまう。
芳郎は、八重子にプロポーズするが、
自分に自信が持てない彼女は、
「あなたとデートをしたのは、
あなたのお父様に近付くため」と
嘘を言ってしまう・・・。
この映画は、
ひょんな事から観る事ができた。
友人から借りた某映画のブルーレイに、
「シークレットおまけ」?という形で、
同じパッケージの中にDVDが入っていたのです。
そのブルーレイのタイトルを書いていいのか悪いのか、
おまけがシークレットなので、
やっぱり書かない方が無難なのかと思い、
一応、このレビューでは書かないでおきます。
でも、私は、映画はどんな作品でも、
一人でも多くの人に観てもらいたいものではないかと
考えているので、
「シークレットおまけ」というのは、
ちょっと勿体ないな、と思ってしまう。
この映画単体で売り出すなり、
レンタルされるなりしても、
珍しい映画なので、
京マチ子さんファンの皆様から、
とても喜ばれるのではないかと思うのだけれど。
しかも、この映画、
新人だった若尾文子さんが、
既にスターだった京マチ子さんと
初共演した映画だそうで、
そういう意味でも貴重。
若尾さんは、
京さん行きつけの、おでん屋の娘、という役で、
女カメラマンの京さんに強い憧れの気持ちを抱いていて、
京さんと菅原さんの恋が破れそうになると、
必死で仲を取り持つという役を
健気に演じていた。
そんな京さんを疎んじる、
総理大臣の小杉勇さんがとってもいい。
映画という事を差し引いても、
昔の総理大臣は、威厳があったんだなぁと思う。
さらに、この総理大臣のいい所は、
どんなに威厳があって頑固でも、
自分の考えに間違いがあったら、
ちゃんとそれを認めるところ。
人は自分を非を、中々認める事ができないものね。
ラストがとても可愛くて、いい。
評価 ★★★☆☆
この作品で、
若尾文子さんの出演映画、161本中139本を観た事となりました。
(★は観た作品)
★春の雪 (2005)
★竹取物語 (1987)
★ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
★幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
★座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
★鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
★処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
★女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
★幸せなら手をたたこう (1964)
★悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
★女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
★八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
素敵な野郎(1961)
鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
★実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
花の大障碍 (1959)
★次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
★新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
★愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
★螢火 (1958)
★東京の瞳 (1958)
妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
★慕情の河 (1957)
続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
銀河の都 (1957)
君を愛す (1956)
★四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
スタジオは大騒ぎ (1956)
★あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
★新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
★新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新妻の寝ごと (1956)
★花嫁のため息 (1956)
薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
勝敗(1954)
荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
緑の仲間 (1954)
★浅草の夜 (1954)
慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
★或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
★十代の誘惑 (1953)
無法者 (1953)
★続続十代の性典 (1953)
春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
★続十代の性典 (1953)
★チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
★彼女の特ダネ (1952)
街の小天狗 (1952)
秘密 (1952)
★明日は日曜日 (1952)
★花嫁花婿チャンバラ節(1952)
★母子鶴 (1952)
★猛獣使いの少女 (1952)
★死の街を脱れて (1952)
娘初恋ヤットン節(1952)
★長崎の歌は忘れじ (1952)
生き残った弁天様(1952)
この作品で、
京マチ子さんの出演映画、100本中82本を観た事となりました。
(★は観た作品)
★化粧 (1984)
★男はつらいよ 寅次郎純情詩集 (1976)
妖婆 (1976)
★金環蝕 (1975)
★ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
★華麗なる一族 (1974)
★玄海遊侠伝 破れかぶれ (1970)
★千羽鶴 (1969)
★小さい逃亡者 (1966)
★沈丁花 (1966)
★他人の顔 (1966)
★甘い汗 (1964)
★現代インチキ物語 ど狸 (1964)
★女系家族 (1963)
★女の一生 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★黒蜥蜴 (1962)
★釈迦 (1961)
小太刀を使う女 (1961)
★女の勲章 (1961)
★濡れ髪牡丹 (1961)
★婚期 (1961)
★お傳地獄 (1960)
★顔 (1960)
★足にさわった女 (1960)
★三人の顔役 (1960)
★ぼんち (1960)
★流転の王妃 (1960)
★女経 (1960)
★浮草 (1959)
★鍵 (1959)
★次郎長富士 (1959)
★夜の闘魚 (1959)
★女と海賊 (1959)
★細雪 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
★赤線の灯は消えず (1958)
★大阪の女 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
★母 (1958)
★悲しみは女だけに (1958)
★有楽町で逢いましょう (1958)
★穴 (1957)
★夜の蝶 (1957)
★地獄花 (1957)
★女の肌 (1957)
★踊子 (1957)
★いとはん物語 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
★八月十五夜の茶屋 (1956)
★月形半平太 (1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新・平家物語 義仲をめぐる三人の女 (1956)
新女性問答(1955)
★藤十郎の恋 (1955)
★楊貴妃 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
春の渦巻 (1954)
馬賊芸者 (1954)
★千姫 (1954)
★浅草の夜 (1954)
★春琴物語 (1954)
★愛染かつら (1954)
★或る女 (1954)
★地獄門 (1953)
★あに・いもうと (1953)
黒豹 (1953)
★雨月物語 (1953)
★彼女の特ダネ (1952)
★大佛開眼 (1952)
★美女と盗賊 (1952)
★瀧の白糸 (1952)
★長崎の歌は忘れじ (1952)
★浅草紅団 (1952)
★踊る京マチ子 歌う乙羽信子 (1952)
恋の阿蘭蛇坂(1951)
情炎の波止場(1951)
馬喰一代 (1951)
★源氏物語 (1951)
牝犬 (1951)
★自由学校 (1951)
★偽れる盛装 (1951)
美貌の海(1950)
復活(1950)
★火の鳥(1950)
★羅生門 (1950)
★浅草の肌 (1950)
遙かなり母の国 (1950)
★続蛇姫道中 (1950)
★蛇姫道中 (1949)
最後に笑う男(1949)
★痴人の愛 (1949)
三つの真珠 (1949)
★地下街の弾痕 (1949)
★花くらべ狸御殿 (1949)
天狗倒し(1944)
団十郎三代 (1944)
彼女の特ダネ…カメラが骨董品だね(^▽^;)
by 英ちゃん (2021-01-07 12:13)
大映映画隆盛の頃ですね、京マチ子、若尾文子さんと云えば大映のドル箱スターですね。
by kousaku (2021-01-07 12:51)
あけましておめでとうございます
ご訪問が遅くなってしまいましたが、本年も宜しくお願い致します。
by MINERVA (2021-01-07 17:46)
自分の非を認められる素直な魂を忘れない限り、人は成長し続ける、と思っています。。何歳でも、どんな立場でも。。そうありたいですね。
菅原さん、少し前、bs鬼平犯科帳で拝見して、すごく素敵だった!
by Ginger (2021-01-07 18:27)
懐かしいお方( *´艸`)♡
口元アタリが・・・幾つになっても変わりませんでしたね。
by 甘党大王 (2021-01-07 20:21)
健気な若尾さんと京マチ子さんを一度に見られるお得な作品!
かわいいラストというのもよいですね。
青山さん、本年もよろしくお願いいたします^^
なんだか年明け早々、世界中が大変なことになってしまっていて…
来月、再来月と少しでも良い方向に向かっていますように。
by yonta (2021-01-08 00:02)
英ちゃんさん
コメントありがとうございます。
ほんと、このようなカメラ、
今ではむしろ貴重品ですね^^
by 青山実花 (2021-01-08 22:45)
kousakuさん
コメントありがとうございます。
大映最高ですね。
京マチ子さん、若尾文子さん、山本富士子さんは、
大映のトップ3女優さんですね^^
by 青山実花 (2021-01-08 22:45)
MINERVAさん
コメントありがとうございます。
こちらこそ、
今年もよろしくお願いいたします。
by 青山実花 (2021-01-08 22:45)
Gingerさん
コメントありがとうございます。
自分の非を認めるのは難しいけど、
でも、そういう人になりたいと思います。
あぁ、でも、今のこの国の現状はどうなんでしょう。
総理大臣からして、全てはひとごとで、
何かあると都知事のせい、ですか。
いい加減にしてほしい。
私も菅原さん、大好きです^^
雷蔵さんや勝新さんより、
目立たなかったのが勿体ないです。
by 青山実花 (2021-01-08 22:46)
甘党大王さん
コメントありがとうございます。
古い映画の女優さん、大好きです^^
皆さん、お年を重ねられても変わりませんね。
by 青山実花 (2021-01-08 22:46)
yontaさん
コメントありがとうございます。
ほんと、
お二人が一緒に出ている映画は、
お得感ありますね^^
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。
またお会いして、映画を観たり、お喋りしたりしたいのですが、
全くどうなっちゃってるの?って感じですね。
早く終息してほしいですね。
by 青山実花 (2021-01-08 22:46)
さて、今日も言っておくかな…。
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお年玉。
さて「彼特」。
え!このDVDはおまけなんですか!。
つまり・・・タダ?!。
しかし、太っ腹ですね。
今までリバイバル上映もない、
テレビ放送もない、フィルムが現存しているかも
怪しいと言われた作品が、タダですか!。
でも、オマケということは
「こんなんいらねぇ~!」という、罰当たりな人も
いるのでしょうね。
知り合いの川東さんは中古ビデオ屋で、
1本500円、3本1.000円というような販売形態でも、
欲しいものがないと、1本しか買いません。
極端な話、2本欲しいものがあれば、2本「だけ」
買います。
2本でも1.000円、3本でも1.000円。
もう1本混ぜて、見てから捨ててもいいじゃん?。
と思いますが、絶対に欲しいものしかいりません。
これはこだわりです。
ボクが1本混ぜさせてくださいよと頼んでも、
それは許されません。自分がいらないものだから。
これはこだわりです。
「こんな余計なものつけやがって!」と、
怒って、見もせずに捨てちゃうような人も
いるのでしょう。
青山実花さんなら、これが単品販売で、
限定10枚受注生産なら1枚50.000円でも
買うでしょう。
人それぞれ価値観とカニ缶の違いでしょうね。
ところで、
あけましておめでとうございます。
by 裏・市長 (2021-01-11 23:38)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
こちらこそ、
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
そうなのです、
このDVDは、オマケなのです。
でも、タダ・・・かどうかは分かりません。
ブルーレイの値段が26万円との事ですので、
その値段の中に、
このDVDが組み込まれているのかもしれません。
世に言う、
「抱き合わせ販売」というやつでしょうか。
あら、わたくし、川東さんのお気持ちが
よく分かりますわ。
わたくし、要りもしないものを、
家に置くのが大嫌いなんですの。
もしも、ビデオが2本と3本で同じ値段だったとしても、
観たくもないビデオを
家に置いておきたくありませんわ。
それに、いつまでも、そのようなビデオがあると、
そのビデオから、
ずっと、
「早く観てー、早く観てー」と、
念が送られてくるような気がしません?
観たくもないのに、
仕方なく家に置いてやっているというのに、
念を送ってくるなど図々しい。
だったら最初から、うちの敷居を跨がせなければいいのです。
それはあたかも、
頼んでもいないのに、
毎回毎回、嫌がらせのコメントを書きこまれるのと
似ています。
ところで、
あけましておめでとうございます。
by 青山実花 (2021-01-16 23:47)